ルイ13世はどんなブランデー? 種類や定価、最高級といわれる理由も解説!

世界最高のブランデーとしても名高い、レミーマルタン社の最高級フラグシップボトル、ルイ13世。お酒についてあまり詳しくなくても、ドラマや映画などでこの名前を目にしたことがあるという方も多いのではないでしょうか。
本記事ではそんな「レミーマルタン ルイ13世」について、なぜ世界最高と言われているのか、名付けの元となったルイ13世という人物について、そして代表的な銘柄まで詳しく解説していきます。
ルイ13世とは?

「レミーマルタン ルイ13世」とは、世界5大銘柄のうちの1つと言われ、品質の高さにも定評のあるレミーマルタン社が手がける製品の中でも、特に最高級とされているコニャックです。
1874年にレミーマルタン創業150周年記念の特別ブレンドとして原型が誕生すると、1900年に開催された、史上最高との呼び声高いパリ万国博覧会では、最大級の賞賛を受け表彰されるほどに。
その後もエリザベス女王に献上されるなど、またたく間に世界的な知名度を獲得していったルイ13世は、「世界最高のブランデー」と呼ばれ現在までその絶対的な地位を確立しているマニア垂涎の一品となっています。
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ルイ13世の原料や製造方法
■原料ルイ13世の原料は、最高級と言われるグランド・シャンパーニュ地区で収穫された白ブドウのみです。熟成に多くの年月を必要としますが、芳醇なコニャックには欠かせません。
■製造方法
レミーマルタンのブランデーは他社とは違う、独自の伝統的な製法で造られています。
通常のブランデーは、リーズをろ過してから蒸留しています。一方レミーマルタン社は、沈殿したブドウのかす(リーズ)をろ過せずに蒸留を二回行い、ワインにアミノ酸を含ませることで特有の香りとコクを作り上げています。
リーズ式蒸留法は手間と時間がかかる製法ですが、このこだわりによってコニャックの品質と味わいが保たれ続けているのです。
ルイ13世の味わいや特徴

世界最高のブランデーは、もちろんその味わいも格別。深く美しい琥珀色をしたコニャックからは、その数なんと数百種以上にものぼると言われる、なんとも複雑で芳醇な香りが立ち昇ります。
また、コニャック等のブランデーは一般的にアルコール度数が40%前後とかなり高めなのにも関わらず、ルイ13世はそれを全く感じさせることがなく、ストレートでも飲みやすい仕上がりとなっているのも特徴。
果実のフレッシュさや花のフローラルな香り、更にはナッツなどのスパイシーさも程よく感じられ、一度口に含めば最高級ゆえの贅沢な味わいをゆったりと楽しむことができるでしょう。
名前の由来になった「ルイ13世」について
1600年代にフランスのブルボン朝第2代の国王であったルイ13世に敬意を表し、その名を冠せられたこの銘柄。どんな人物だったのか簡単にご紹介しましょう。1610年の国王アンリ4世の暗殺で、わずか8歳という若さで王位についたルイ13世。ハードスケジュールに追われ、母から厳しいしつけを受けていたルイ13世の国王即位宣言は「蚊の泣くような」弱々しいものだったそう。
父に愛人が多くいたことや母との対立により女嫌いの一面もあったルイ13世は、親の決めた結婚後、22年間子を授かることはありませんでしたが、のちにルイ14世とオルレアン公フィリップ1世が生まれます。
摂政である母への対立心から、早く自分が国王としての責任と義務を果たしたいと思い始めますが、国王政治と摂政政治で勢力がひっくり返るようなこともたびたび。 そんな母ともいずれ和解することになりますが、大変な幼少時代を経て王として生きてきたルイ13世も1643年41歳で亡くなります。
皮肉にも、王位を継ぐことになるルイ14世はわずか4歳。また若すぎる王の誕生により、フランスの政治は再び波乱を呼ぶことになります。
ルイ13世の種類と定価は?
ルイ13世と一口に言っても、ボトルデザインの異なるものや時代ごとの限定品などが非常に多く、様々な種類が存在していることをみなさんはご存知でしょうか?ここでは、そんなルイ13世の種類と、それぞれの銘柄が持つ特徴についてご紹介していきます。
レミーマルタン ルイ13世(レギュラー)

基本的にいつでも流通している、最もスタンダードな銘柄がこのレギュラーボトルと呼ばれるもの。市場価格は30〜50万円ほどです。
クリスタルのボトルに金色のキャップが目印です。また、長年販売されてきたとても歴史の古いコニャックでもあるので、何度かボトルや付属品、箱のデザインが変更されています。
現行品は2021年にリニューアルされたもので、よりしっかりとした印象の四角い化粧箱へ綺麗にボトルが納められています。年代によって変わる、ルイ13世のデザインの違いを見比べてみるのも面白そうですね。
レミーマルタン ルイ13世 ブラックパール

「ルイ13世 ブラックパール」は、2007年に世界で786本のみリリースされた限定コニャックです。当初の日本市場での希望小売価格は約100万円。
なんといってもその特徴は、このブラックパールのためだけに開発された特製のクリスタルボトル。光の加減によってブラックやシルバー、クロムなど様々な色味に変化する美しいボトルは、当時の最先端技術が惜しみなく使用された至極の一品です。
また、2008年には派生品として1500mlのマグナムサイズが世界限定358本でリリースされています。
レミーマルタン ルイ13世 ベリーオールド

「VERY OLD」という表ラベルの記載の通り、他の銘柄よりもとても長い期間じっくり熟成されているものがこの「ルイ13世 ベリーオールド」。
100年以上前の原酒等も含まれているためとても希少性が高く、通常のものに比べ長期熟成ゆえに生まれる深みのある芳醇な味わいが特徴の1つとなっています。市場価格は10〜20万円ほど。
また、ベリーオールドでは、製造時期によってバカラ製ではなくサンルイ製のクリスタルボトルが使用されている場合があります。バカラのものではないからといって偽物というわけではありませんので、注意をしておきましょう。
レミーマルタン ルイ13世 レアカスク42.6
自然の作用などの様々な要素が組み合わさり突然変異のようなかたちで生まれた、奇跡的な偶然の結晶とも言えるのがこの「ルイ13世 レアカスク42.6」という銘柄。 2013年、世界に738本限定で発売されてから最高傑作と呼ばれ愛され続けています。レア=滅多にない・カスク=樽、という名前の通り意図的に作り出すことは不可能で、発見された1樽分しかコニャックが存在しないため、とても希少性の高い代物となっているのです。当初240万円ほどで販売されていました。
ちなみに名前の「42.6」は、アルコール度数が42.6度であったことから名付けられています。
レミーマルタン ルイ13世 レアカスク 43.8
「ルイ13世 レアカスク 43.8」は、先程の「レアカスク42.6」よりも前の2009年に世界786本限定で発売され多くの注目を浴びた、ルイ13世初の偶然と奇跡のコニャックです。日本での当時の販売価格は1,470,000円。現在の市場価格は400〜500万ほどと言われています。
作られたきっかけは、2004年に発見されたとある1つの樽だったというこの銘柄。アルコール度数は43.8度と通常のものに比べ少し高めで、その中身はブラックパールをベースに異なる原酒がブレンドされた、まさに普段は味わうことのできないレアな一品となっています。
レミーマルタン ルイ13世 ダイヤモンド・リミテッドエディション
「ルイ13世 ダイヤモンド・リミテッドエディション」は、通常のルイ13世とは一味も二味も違った特別仕様。クリスタルボトルのトップ部分には、鑑定証明書付きのコニャックカラーの美しいダイヤモンドが贅沢に埋め込まれ、その輝きを遺憾なく発揮しています。2004年に発売されたこの銘柄は日本にも輸入されているのですが、50mlのミニサイズは限定50本、700mlサイズはなんと限定10本のみ!当初の希望小売価格は50mlのミニサイズで140,000円(税抜)、700mlは720,000円(税抜)です。
完全予約制で販売され、限られた人しか購入することのできない、まさに超限定品だったそうです。
レミーマルタン ルイ13世 ブラックパール アニバーサリー・エディション
ルイ13世の発売から140年が経った2014年に世界775本限定で生産された、記念品としての側面も持ち合わせる「ルイ13世 ブラックパール アニバーサリー・エディション」。市場価格は500万円を超えます。通常のブラックパールにはない「アニバーサリーエディション」という文字がキャップ部分に刻まれており、より一層特別感を演出しています。そしてもちろん中身も一級品で、なんと1世紀も前に手作りされた特別なオーク樽からコニャックをボトリング。
この樽からリリースされたコニャックはこの銘柄が3樽目だそうで、その希少性の高さが伺えます。
レミーマルタン ルイ13世 タイム・コレクション ジ・オリジン-1874
レミーマルタンが初めてルイ13世をリリースした1874年。その発売当初のボトルをイメージして、2017年に復刻された限定ボトルが「ルイ13世 タイム・コレクション ジ・オリジン-1874」です。発売当初の希望小売価格は550,000円で、現在の市場価格は100万円以上。どこか懐かしさを感じさせられるデザインと、その変わらない美しさに惹かれる方も多いのではないでしょうか。
フランスの老舗クリスタルグラスメーカーであるサンルイ製のクリスタルボトルを採用し、マニアやコレクターからの人気も非常に高い銘柄となっています。
レミーマルタン ルイ13世 サルマナザール
2018年に限定発売された「ルイ13世 サルマナザール」は、世界に存在しているコニャックの中でも最も大きいと言われている、その巨大なサイズが1番の特徴です。通常のルイ13世が700mlなのに対し、サルマナザールは9000mlと驚異のスケール感! 重さ15kgのクリスタルボトルに9000mlのコニャックが詰められ、総重量はなんと24kgほど。
販売想定価格は45万ドル。2024年7月時点での日本円で、なんと約7300万円というとんでもない価格でした。当然そのままでは重すぎてグラスに注ぐことができないため、専用のピペットも付属しています。なんともロマンを感じる銘柄ですね。
ルイ13世はなぜ高い?高額な理由は?

ここまで様々なバリエーションがあり評価も高いルイ13世。実際にはなかなか手が出せないという方も多いと思います。
その理由の1つが、最高級ブランデーと呼ばれるがゆえのその高額なお値段。
ではなぜ、ルイ13世にはこのような高い価格がつけられているのでしょうか?
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製造に時間と手間をかけている
ルイ13世は、他のコニャックとは一線を画すほどの圧倒的な時間と手間をかけて、ひとつひとつ丁寧に生み出されています。そのこだわりはまず使用されるブドウから。
ルイ13世には「グランド・シャンパーニュ」という最上級ランクの中でも、樹齢100年を超えている木から採れたものしか使われていません。そんな貴重なブドウで作られた蒸留酒を40〜100年ほど熟成させて、元となる原酒が完成。
そしてそこから異なる1200種以上もの原酒をブレンドさせ、ようやくルイ13世が出来上がるのです。
そんな途方もない手順を経て作られた、まさに究極の最高級コニャック。ここまで高額になるのも納得の質の高さだと言えるでしょう。
バカラのクリスタルボトルが人気
ルイ13世には中身だけでなくボトル部分にもこだわりが隠されています。バカラ製のクリスタルボトルを使用しており、洗練されたデザインは思わず見惚れてしまうほどの美しさ。あまりの芸術性の高さから、ルイ13世の空き瓶のみでの取引もコレクターを中心に需要があります。
その人気はなんと中身が入っていなくても買取対象になってしまうほど。オークションサイト等でも空き瓶の出品が度々見受けられます。現行品の他にも、旧ボトルや限定品のボトルになるとどんどん高額に。
バカラ製のボトルそのもの、そしてそのボトルに詰められているということが、ルイ13世の価値をさらに高めているんですね。
ルイ13世は買取も人気がある!
ルイ13世は高額ですが、コレクターも多く買取市場でも根強い人気があります。高額査定の期待が大きい商品であると言えるでしょう。レミーマルタン社の最高級品であることはもちろん、ボトルがバカラでできているため、ボトルそのものに価値があるのです。さらに特徴的なデザインということもあり、コレクションとしても人気が高く、置物として利用する方もいるほど。
限定生産品ともなると、プレミア価格になる傾向にあります。未開封のままお手元にある場合は買取を検討するべき商品と言っていいでしょう。
ルイ13世を高額買取してもらうポイントは?
少しでも高く査定してもらうためのポイントをご紹介します。■破損のチェック
まず第一に未開封であることはもちろん、状態がいいことが大切なポイント。未開封であっても保存状態が悪ければ中身に影響が出てしまいます。箱の傷や本体の破損は、減額の対象になってしまうため、保管には気を付けましょう。
■付属品
査定金額を大きく左右するのが、付属品。化粧箱や替え栓、冊子、バカラグラスなど、購入した時についていたものすべてが揃っていることが理想的です。本体と付属品に記載されているシリアル番号が一致していることも重要なポイント。うっかり捨ててしまわぬように注意しましょう。
■簡単な掃除
少しでも綺麗な状態である方が、印象が良くなります。長い間保管しているとホコリがたまってしまうのは仕方がないこと。傷がつかない程度に優しくふき取ってあげましょう。
■出張買取がおすすめ
ご自身での梱包や運び出しは、破損の危険性が高まります。宅配サービスなども状態が確認できないためおすすめできません。出張買取の取り扱いがある買取業者を選びましょう。
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まとめ
今回は、レミーマルタン社の最高級ブランデーとして広く知られるルイ13世について紹介していきました。かなり本数を絞られた限定品が多いというのもあり、普段はなかなか手に取る機会のないレアなお酒ですが、名前だけでなくその歴史やフランス国王ルイ13世の生い立ち等を知ることで、また違った目線でこの銘柄を楽しめるようになるのではないでしょうか。
ボトルも中身も超一級品、所有をしていること自体がステータスになるとまで言われているルイ13世。
ぜひ一度はじっくりと嗜んでみたいものですね。