世界と日本のマナーの違い
今回のテーマは、『ワイングラスの正式な持ち方と、世界と日本のマナーの違い』です。
お家でまったりならともかく、目上の方と一緒であったり、フォーマルなパーティーの際に気になるのが、ワインのマナー。
でもこのマナー、実は日本と海外では違うようです。
今後国際的な晩餐会に出席した時や、海外の人との公式なパーティーがあった時(そんな機会に恵まれないとどうして言えるでしょうか)、国際的なルールを知っておくととても役立つと思います。
今回はそんなワインにまつわるマナーをご紹介していきます!
そもそもマナーって何?
マナーには基本的に3つのレベルがあり、その場面や機会に合わせることが大切です。1つ目は『マナー』。
日常生活において、一般的・人としての最低限の礼儀のことをいいます。
2つ目は『エチケット』。
グループレベル・テーブルマナーなど含め礼儀作法のことをいいます。
そして3つ目は『プロトコール』。
世界共通の公式な国際マナー。日本では国際儀礼のことをいいます。
意外と知らないワイングラスの持ち方……日本人が誤解していること
みなさんはワイングラスをどうお持ちですか?そして、日本人だけが誤解していることがあることは知っていますか?
日本では、ワイングラスの脚の部分(ステム)を持つことが正しい持ち方とされています。
その理由は、手の温度がワインに伝わって、味や香りが変わってしまうためと(ブランデーのスタイルとは逆ですね)、テイスティングの時にグラスの横からワインの色や粘性を観察するためです。
見た目もエレガントに見えますし、温度変化も少ないことからレストランでもステムを持つのがルールと考えられています。
しかし、この持ち方は国際的なマナーとしては正しくないのです。
もちろん、日本ではそれがルールとして定着している以上は、その持ち方を間違っているとは言えません。
それが日本でのルールです。
国際的なマナーとしてのワイングラスの正しい持ち方はワイングラスのボウル部分を持つことです。
ステムを持つのは、グラスに注がれたごく少量のワインの色や香りを見定めるための「テイスティング」の際に行われる持ち方で、一般的なワイングラスの持ち方としてはボウル部分を持つことが正式なルールなのです。
著名人のワイングラスの持ち方と女性のマナー
実際に著名人の方々がどのようにワイングラスを持っているか見てみましょう。ワイングラスのボウル部分を持っている著名人は、『オバマ大統領』『ワイン大国フランスのサルコジ前大統領』『エリザベス女王』『ジョージ・クルーニー』『メリル・ストリープ』などです。
それに対してステムの部分を持っている著名人は、『ドイツのメルケル首相』『日本の野田前首相』『石田純一』や、韓国大統領、北朝鮮の金正日総書記もそうでした。
そして、もともと欧米やヨーロッパでは女性がお酒を注ぐのはタブーとされています。
そんな流れもあって、フォーマルなレストランでは、女性が率先してワインを注ぐのは控えた方が良いのです。
日本では女性が男性に気を遣う場面が多いですよね。
気の利いたソムリエでしたら、女性が注ごうとする前にテーブルに来てくれるはずですが、そうではない場合はソムリエの方を呼びましょう。
じゃあワイングラスのどこを持てばいいの?
ステムを持つのは、グラスに注がれたごく少量のワインの色や香りを見定めるための「テイスティング」の際に行われる持ち方ということです。しかしシャンパングラスであれワイングラスであれ、立っていようと座っていようと、ともかく、グラスはカップ状の本体部分を持つのが当たり前です。
つまり、何でもいいということです。
ただ、ボウルを持つ事が正しいルールということを頭の片隅に入れておくといいと思います。
そうすれば、外国人がワインを飲んでいるのを見て「持ち方が間違っている」なんて勘違することもないでしょう。
そして、このルールは晩餐会など公式な場でのルールです。
家で飲むときや友だちとカジュアルなパーティーの時などは、日本でも外国でも何も気にせず好きに飲みましょう!