【ウォッカカクテルの種類まとめ】基本的な飲み方
カクテルベースとして人気の「ウォッカ」を知ろう
「ウォッカ」は蒸留酒です。蒸留酒とは、もともとアルコール度数の高くないお酒を加熱し、そのときに出た蒸気を冷やして再度液体にする方法(蒸留)で作られるお酒をいいます。 蒸留酒は、蒸留の工程を行うことでアルコール度数が高くなるのが特徴です。別名「スピリッツ」とも呼ばれています。 ここでは、お酒好きなら知っておきたいウォッカについて紹介しましょう。
ジン・ラム・テキーラと並ぶ4大スピリッツである
ウォッカは、ジンやラム・テキーラと並ぶ世界4大スピリッツです。それぞれの特徴を簡単に説明します。ウォッカ
アメリカやロシア、北欧、東欧あたりを中心に作られている蒸留酒。原料は穀物や芋類。白樺などの活性炭でろ過しているのが特徴で、雑味やクセのない味わい。ジン
イギリスやオランダ、ドイツなどで作られる蒸留酒。原料はトウモロコシや大麦麦芽などの穀物。ジュニパーベリーやボタニカルなどを香味成分として加えた無色透明な見た目が特徴。ラム
カリブ海の西インド諸島で誕生した蒸留酒。原料はサトウキビの糖蜜・絞り汁など。ラムは3種類の色が存在し「ホワイトラム」「ダークラム」「ゴールドラム」がある。さらに「ライトラム」「ミディアムラム」「ヘビーラム」と3つの風味に分けられる。お菓子作りでもよく使われるのが特徴。テキーラ
メキシコが原産地の蒸留酒。ブルーアガヴェという植物を原料としている。テキーラは樽熟成の年数によって種類が分けられている。3年以上熟成させた種類では、アルコールの荒々しさも薄くなりウイスキーのような味わいになる。 ウォッカについて詳しく知るときに、ほかの4大スピリッツも一緒に覚えておくと良いでしょう。炭酸水との相性も良くカクテルベースとして人気
ウォッカは、先にも紹介したように、雑味やクセが少ないスピリッツです。そのため、炭酸水との相性も良く、カクテルのベースとしてよく使われます。さまざまな種類のカクテルに使われているため、お酒を比較的よく飲む人ならば、知らぬ間に飲んだことがあるかもしれません。 ウォッカを使ったカクテルは、記事後半でたくさん紹介しますので気になる人は最後まで読んでくださいね。ウォッカのアルコール度数は「約40度」と高め
ウォッカのアルコール度数は「約40度」です。ほかのお酒とアルコール度数を比較してみましょう。 ・ビール:約4.5〜5.5度 ・ワイン:約13.5〜14度 ・日本酒:約15〜17度 ・焼酎:約20〜25度 ・ウイスキー:約40度~ ・テキーラ:約40度 ・ジン:約40度~ ・ラム:約40度~ ・ウォッカ:約40度~ ウォッカの中には、アルコール度数90度を超えるハードな種類もあります。90度を超えるようなスピリッツは、ロックやストレートで飲むと危険です。水やジュースなどで薄めて楽しみましょう。ウォッカはおもに2種類に分けられる
ウォッカはおもに2種類に分けられます。それぞれの特徴を紹介しましょう。
クセや香りが少ない「ピュアウォッカ」
ピュアウォッカは、クセや香りが少ないのが特徴の基本的なウォッカです。もちろんアルコール度数は高いため、アルコール特有の味や香りはします。しかし、そのほかの雑味が少なくクリアな味わいでカクテルにおすすめです。 特に、オレンジジュースやトマトジュースなどの味の濃いジュースと相性が良いため試してみてください。香りがつけられている「フレーバーウォッカ」
フレーバーウォッカは、ピュアウォッカにハーブや香辛料、フルーツなどで味や香りをつけたウォッカのことです。ウォッカ自体に味や香りがつけられているため、割り剤を使用せずにロックやストレートで楽しみたい人におすすめします。 また、フレーバーと同じフルーツを添えると、味や香りに奥行きが出てさらに楽しめるでしょう。フレーバーウォッカを炭酸水で割ると、炭酸が弾けるときにフレーバーの香りが楽しめます。夏の季節にぴったりのお酒といえるでしょう。ウォッカの基本的な飲み方とは?
次に、ウォッカの基本的な飲み方を紹介します。ウォッカに詳しくなりたい人は、まず基本的な飲み方からマスターしてみましょう。
キンキンに冷やしてストレートでグイッと飲む
ウォッカといえば、キンキンに冷やしてストレートでグイッと飲むことを想像する人も多いのではないでしょうか。これが王道の飲み方です。 ウォッカはアルコール度数が高いため、冷凍庫で冷やしても凍りません。トロッとした口当たりになり、非常に飲みやすくなります。 ストレートで飲むときは、ショットグラスで楽しみましょう。ショットグラスを使う理由は、お酒の量をセーブすることや、キンキンに冷やしたウォッカが常温に戻る前に飲み終えるためです。 冷えた状態をキープできれば飲みやすさが続きます。また、ウォッカらしい雰囲気も楽しめるためおすすめです。割るなら「ウォッカトニック」がおすすめ
ウォッカをストレートで飲むのはハードルが高いという人は、トニックウォーターで割る「ウォッカトニック」がおすすめです。 トニックウォーターとは、基本的に味付けや加糖されていない「炭酸水」に、砂糖や柑橘類の皮から抽出したエキスを加えて味付けしている炭酸水のことをいいます。ちなみに、炭酸水に砂糖だけが入れらたものが「サイダー」です。 ウォッカトニックは、ウォッカをトニックウォーターで割るだけのため、シンプルにウォッカの魅力を楽しめるでしょう。ここに、レモンやライムを絞って入れても、さらに爽やかなウォッカトニックになります。カクテルにおすすしたいウォッカの銘柄5選
ここで、数あるウォッカの中から、カクテルベースにおすすめのウォッカの銘柄を5つ紹介します。ウォッカのカクテルに挑戦したい人は参考にしてください。
ウィルキンソン ウォッカ
「ウィルキンソン ウォッカ」は、ニッカウヰスキーが製造している日本産のピュアウォッカです。 白樺の炭を使って丁寧にろ過することで、まろやかな口当たりや軽いテイストを楽しめます。口に含んだときに感じるほのかな甘みと、スッキリした後味が特徴です。 このウォッカには、アルコール度数40度と50度の商品があります。40度はストレートやロックで飲むときに、50度はカクテルベースとして飲むときにおすすめです。手ごろな価格帯のため、常備酒としても人気があります。スミノフ No.21 レッド
「スミノフ No.21 レッド」は、ロシア皇帝の御用達ウォッカとしても有名です。 3回の蒸留でアルコール度数を40度まで高めて、白樺活性炭でろ過するなど丁寧に製造しています。雑味や濁りを最大限に取り除いたクリアなピュアウォッカです。原材料の質にもこだわるほど徹底的に味や見た目を追求しています。 クセがないことから、どのようなカクテルの種類にでも合うことでしょう。ズブロッカ バイソングラス
「ズブロッカ バイソングラス」はポーランド産のフレーバーウォッカです。 このウォッカには「バイソングラス」のエキスが加えられています。バイソングラスとは、ポーランドとベラルーシの国境をまたがるヨーロッパ最後の原生林「ビャウォヴィエジャの森」に自生している植物のことです。 ウォッカにしては独特な香りですが、日本人には馴染みがある桜の葉のような香りといえます。柔らかい口当たりでフルーツとの相性が抜群のため、アップルやグレープフルーツなどのフルーツジュースを使ってカクテルを作ってみましょう。スカイ ウォッカ
「スカイ ウォッカ」はアメリカ・サンフランシスコ産のピュアウォッカです。 4回の蒸留と3回のろ過による丁寧な製造により、雑味がほとんどないクリアな味わいを表現しています。そのためストレートでも飲みやすいウォッカですが、カクテルベースとしても人気です。 一際目立つ濃いブルーのおしゃれなボトルで、自宅に1本置いておくだけでも絵になるウォッカといえるでしょう。スピリタス ウォッカ
最後におすすめするウォッカは、世界一アルコール度数が高いといわれている「スピリタス ウォッカ」です。 こちらはポーランド・ワルシャワ産で、アルコール度数は驚きの96度を誇っています。蒸留回数もほかの蒸留酒とは桁違いの70回以上です。アルコール度数の高さから、原産国のポーランドでは飲む以外に消毒薬などとしても使われています。 割り材を使わずそのまま飲むときは、グイッと飲んだあとすぐにチェイサー(水)で流し込みましょう。カクテルベースとして使う場合には、炭酸やフルーツジュースなどで割るとパンチの効いたカクテルに仕上がります。ウォッカカクテルの種類を紹介
続いて、ウォッカを使ったカクテルを紹介します。 これまでに何気なく飲んできたカクテルにウォッカが使われていたかもしれませんね。飲んだことのあるカクテルをよく思い出しながら読んでみてください。
初心者におすすめのウォッカカクテル
ソルティードッグ
ウォッカをグレープフルーツジュースで割るだけの簡単なカクテルです。グラスの淵に塩を乗せるため、後味にしょっぱさが残ります。おしゃれな見た目でパーティーなどに最適なカクテルといえるでしょう。 ちなみに、グラスの淵に塩をつけず、単純にウォッカとグレープフルーツジュースだけならば「ブルドッグ」というカクテルになります。スクリュードライバー
こちらもウォッカとオレンジジュースを混ぜるだけの簡単なカクテルです。甘いオレンジジュースで割るため、女性からも人気があります。ただしアルコール度数は10度前後となり、ビールよりも強いお酒ですので飲み過ぎに注意しましょう。モスコミュール
ウォッカをジンジャエールとライムジュースで割った、酸味の強いカクテルです。真夏にグイッと飲みたくなるよう爽やかな味わいのため、ついつい飲みすぎてしまう人も珍しくありません。 ただし、こちらもスクリュードライバーと同じく、アルコール度数は10度前後と低くはないため注意しておきましょう。ブラッディメアリー
トマトジュースをメインに、レモンジュースや塩、胡椒、タバスコ、ウスターソースなどを使ったカクテルです。味の想像がつきにくいかもしれませんが、トマトジュースにスパイスの効いたパンチのあるカクテルといえます。アルコール度数は10度前後です。セックス・オン・ザ・ビーチ
ウォッカにメロンリキュールやフランボワーズ、パインジュースなどを加えた、フルーティーなカクテルです。こちらも飲みやすいカクテルで女性から人気があります。トム・クルーズが主演を務めた映画「カクテル」に登場したお酒としても有名です。中級者におすすめのウォッカカクテル
ロングアイランド・アイスティー
こちらはウォッカだけではなく、ジンやラム、テキーラも使って作るカクテルです。これらにオレンジリキュールやレモンジュース、砂糖などを加えて作られていて紅茶のような味わいを楽しめます。ただし名前にアイスティーとありますが、紅茶は入っていません。コスモポリタン
クランベリージュースを使ったウォッカカクテルです。透き通るような赤やピンクの色が美しく、女性からも高い人気があります。ライムジュースもプラスしていることで、甘酸っぱさが後を引くのが特徴です。アルコール度数は25度前後と高くなっているため、飲み過ぎに注意しましょう。ブル・ショット
こちらは「お酒+スープ」の異色のコラボで完成したカクテルです。お酒は水や炭酸水、ジュースなどで割るのが一般的ですが、こちらのブル・ショットは「ビーフブイヨン」のスープで割っています。意外な組み合わせですが、世界的にも美味しいカクテルとして認知されているのです。上級者におすすめのウォッカカクテル
ウォッカ・マティーニ
ウォッカにドライベルモットとオリーブの実を加えた、大人な雰囲気のカクテルです。本来、マティーニとはジンベースで作ります。 しかし映画「007」の中で、主人公のジェームズ・ボンドがウォッカ・マティーニを注文したことで多くの人に知られました。「007」のファンなら一度は飲んでみたいカクテルでしょう。 ちなみに、アルコール度数は約35度と高いため、アルコールに強くない人はチェイサーなどを挟みながら楽しんでください。バラライカ
ウォッカに、リキュールの一種であるホワイトキュラソーとレモンジュースを加えたカクテルです。ほのかな甘みとまろやかな口当たりで、女性からも人気があります。アルコール度数は約30度です。カミカゼ
ウォッカ・ホワイトキュラソー・ライムジュースを混ぜ合わせたカクテルです。旧日本海軍の神風特攻隊から名付けられたようですが、カクテルの生まれはアメリカといわれています。 さっぱりしていて飲みやすい反面、アルコール度数は約30度と低くはないため飲み過ぎに注意しましょう。コンビニで揃って簡単!コーラを使ったカクテル
最後に、コーラを使って作るウォッカカクテルを紹介します。 ウォッカをベースにコーラを入れて混ぜると、コーラの炭酸が引き立つ「ルシアンコーク」の完成です。コーラ好きの人にとってはたまらないカクテルといえるでしょう。ルシアンコークにレモンやライムを絞って入れれば、さらに爽やかな味わいを楽しめます。 材料はすべてコンビニで揃うため、お酒初心者でも挑戦しやすいカクテルです。ほかにも、上記で紹介したカクテルの「ソルティードッグ」や「スクリュードライバー」などはコンビニで揃う材料を使っています。 友人などを招いたパーティーで振る舞ってみてはいかがでしょうか。
まとめ
この記事では、ウォッカについて詳しく解説するとともに、ウォッカを使ったカクテルを紹介しました。 ウォッカと聞くと、単に「強いお酒」といったイメージだけを持っている人も多いかもしれません。しかしウォッカをベースにしたカクテルは、パンチがあるのに飲みやすく、多くの人から親しまれています。 ぜひウォッカカクテルを覚えて、来客をおもてなししてみてくださいね。きっと楽しんでもらえるでしょう。