日本酒のカロリーは?太りやすい日本酒のNGな飲み方6選
日本酒にはカロリーや糖質が含まれていますが、決して「日本酒=太る」ということではありません。何が原因で太ってしまうのかを理解しておかなければ、日本酒以外のお酒を飲んだとしても同じことで悩んでしまうでしょう。
そこでこの記事では、日本酒のカロリーについて徹底解説します。さらに、太りやすい日本酒のNGな飲み方も説明しますので、ぜひ最後まで読んでください。
これを読めば、ダイエット中の人でも楽しい日本酒ライフを送れます。
日本酒のカロリーは100mlで約100kcal
「日本酒は太りやすい」と何となく思っている人も多いです。そう思ってしまうのは日本酒の原材料が「お米」だからでしょう。
日本酒のカロリーは、100mlで「約100kcal」です。そして、日本人の主食であるご飯は100gで「168kcal」のため、ご飯より日本酒のほうが低カロリーといえます。
しかし、普段日本酒を飲むときに100mlを計って飲むことはあまりないでしょう。おちょこを使ったり水などで割ったりして飲むのが一般的です。そこで、もっと日本酒のカロリーを想像しやすくするために「おちょこ1杯分」と「1合」のカロリーを紹介します。
おちょこ1杯(約30ml)で約30kcal
日本酒を飲むときによく使われる「おちょこ」は、1杯で「約30ml」入ります。前述のとおり、日本酒のカロリーは「100ml=約100kcal」、つまり「1ml=約1kcal」です。 これをもとに単純計算すると、おちょこで日本酒を飲んだとき、1杯で「約30kcal」と考えられます。お酒に相当強い人ならば何杯も飲むかもしれませんが、お酒にあまり強くない人は数杯が限度でしょう。そう考えると、日本酒をおちょこで3杯飲んだとしても摂取したカロリーは約90kカロリーとなり、そこまで高いカロリーではありません。
ただし、おちょこの大きさにも種類があるため、大きめのおちょこの場合には30kcal以上になることもあるでしょう。
1合(180ml)で約180kcal
次に、日本酒1合のカロリーを紹介します。 日本酒の1合は「180ml」です。先ほども説明したように、日本酒1ml=約1kcalといえるため、1合は「約180kcal」となります。1合という単位では想像しにくいかもしれませんが、ジュースなどを飲むグラスに8割程度注いだ分量が約180mlと考えておきましょう。
製造方法によるカロリーに大差はない
日本酒と一口にいっても、製造方法によって種類が異なります。そこで、日本酒の製造方法別にカロリーをチェックしてみましょう(以下は100mlあたりのカロリーです)。・吟醸酒:104kcal
・本醸造酒:107.1kcal
・清酒・上撰:109kcal
・純米吟醸酒:103kcal
・純米酒:103kcal
(参考:日本食品標準成分表・https://fooddb.mext.go.jp/details/details.pl?ITEM_NO=16_16004_6)
「少しでもカロリーが低い日本酒が飲みたい」と考えている場合には、純米吟醸酒や純米酒がおすすめです。しかし、製造方法によって多少の差異はあるものの、カロリーは大きく変わりません。そのため、ご自身が飲みたい日本酒を飲んでも大丈夫でしょう。
甘口と辛口でカロリーの比較はできない
日本酒にも「甘口」や「辛口」などが存在します。一見すると甘口は高カロリー、辛口は低カロリーというイメージをする人も多いかもしれません。しかし、そのイメージどおりとは限らないのです。そもそも日本酒における甘口や辛口は「日本酒度」と「酸度」によって決められています。 日本酒度とは、日本酒に含まれている糖分の量を表すものです。この日本酒度がマイナスであればあるほど、含まれている糖分量が多く甘口に分類されます。
反対に、プラスになれば糖分量は少なく辛口に分類されるわけです。このように日本酒度だけを見ると、甘口は糖分量が多く、必然的にカロリーも高いと考えてしまうでしょう。
そこで、日本酒の甘口・辛口を決めるもう1つの数値である「酸度」を解説します。日本酒の酸度とは、酸味や旨味のもととなる有機酸量を示したものです。酸度は、数値が高くなるにつれて辛口に、そして低くなると甘口に分類されます。 つまり、日本酒度が甘口の数値だったとしても、酸度の数値が高く辛口に分類されていることもあるのです。こうしたことから「甘口だから高カロリー、辛口だから低カロリー」と一概にはいえません。
日本酒とそのほかのお酒のカロリーを比較
これまでは日本酒だけのカロリーを解説しましたが、ここではほかのお酒のカロリーとも比較してみましょう(以下はすべて100mlあたりのカロリーです)。・ビール:約40kcal
・発泡酒:約45kcal
・ワイン(赤・白):約73kcal
・日本酒:約100kcal
・焼酎(乙類):約146kcal
・焼酎(甲類):約206kcal
・ウイスキー:約237kcal
・ウォッカ:約240kcal
・ジン:約284kcal
(参考:日本食品標準成分表・https://fooddb.mext.go.jp/details/details.pl?ITEM_NO=16_16019_6)
こうしてみると「日本酒よりもビールや発泡酒、ワインを飲んでいたほうが太らないのでは?」と感じてしまう人も多いです。しかし、これにはアルコール度数が関係してきます。それぞれのアルコール度数を比較してみましょう。
・発泡酒:3〜5度
・ビール:4〜8度
・白ワイン:7〜15度
・赤ワイン:11〜15度
・日本酒:15〜16度
・焼酎:20度〜25度
・ウォッカ:40度
・ジン:40〜50度
・ウイスキー:40〜60度
アルコール度数が高いお酒は、少しずつ飲む人が多いです。反対に、アルコール度数が低ければ酔いが回る時間も遅く、気づかぬうちにたくさん飲んでしまった経験をした人もいるかもしれません。 つまり、いくらカロリーが低いお酒でも、一度にたくさんの量を飲めば多くのカロリーを摂取してしまうということです。日本酒のアルコール度数は平均で15〜16度程度のため、決して低くはありません。
太りたくないと感じている人でも、少しずつの量なら日本酒を充分に楽しめるでしょう。
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日本酒のカロリーは決して高いわけではない
前述のとおり「日本酒はカロリーが高い」と一概にはいえません。100mlあたりのカロリーだけを見てみると高いと感じる人もいるでしょう。しかし、アルコール度数などから、一度に飲める量はそれほど多くはないのです。
それでは、なぜ「お酒は太る」といわれてしまうのでしょうか?「日本酒を含めたお酒は太る」というよりは、飲酒をするときに一緒に食べる「おつまみ」や「シメ」に原因があるといえます。
多くの人は「空きっ腹にお酒はダメ」と聞いたことがあるでしょう。空きっ腹でお酒を飲むと酔いやすくなり、体によくありません。そこで美味しそうなおつまみや食事、シメなどを食べすぎてしまい、結果的にカロリーを多量に摂取してしまいます。
お酒のカロリーを気にしている人は、おつまみやシメの工夫から始めてみましょう。
お酒を飲むとシメが食べたくなる体の仕組み
飲み会が終わると「ラーメンを食べて帰らない?」などと誘われたことのある人もいるでしょう。 お酒を飲むと、アルコールを分解するために肝臓がよく働きます。そこで、肝臓が働くときのエネルギー源となるのが「ブドウ糖」です。血中にあるブドウ糖がたくさん消費されてしまい、血糖値が急激に低下します。血糖値が下がると、脳から信号が出されて血糖値を上げるために空腹状態となり、シメにラーメンや甘いものを欲するようになるわけです。お酒をたくさん飲めば飲むほど、たくさんのアルコールを摂取して、それを分解するために肝臓が働かなければなりません。そうすると、必然的にブドウ糖も大量に必要となるため余計にお腹が空いてしまいます。 そのためダイエット中の人は、アルコールの取りすぎに注意しましょう。
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そもそもお酒は太りにくいエンプティカロリー
そもそもお酒のカロリーは、一般的なカロリーとは異なります。お酒のカロリーは「エンプティカロリー」と呼ばれ、糖質や脂質よりも最優先で熱として体から放出されるのです。
人間の体には、有害物質を早く消化しようとする働きがあり、エンプティカロリーは吸収される前に放出されてしまいます。アルコールを摂取したときに、体が熱くなったり顔が赤くなったりするのは、エンプティカロリーを放出しているからです。このエンプティカロリーを知ると「お酒を飲んでもカロリーが吸収されないから太らない」と勘違いしてしまう人もいます。
しかし前述のとおり、お酒を単体で飲むことは少なく、おつまみやシメと一緒に摂取することが多いです。そのため「お酒を飲む人=太りやすい」といえるでしょう。
ほかにも気にしなければならないのは「糖質」
太ることを気にしている人は、カロリー以外にも「糖質」をチェックしておくことが大切です。糖質を摂取すると血糖値が上昇して、膵臓からはインスリンが分泌されます。このインスリンには、血中にある糖分を脂肪に変えて体に溜め込む性質があるのです。糖質を摂取したことにより穏やかに血糖値が上昇するのなら、正常値のインスリンが分泌するため問題ありません。
しかし大量のアルコールを摂取すると、たくさんの糖質を一気に体に取り込んでしまいます。その結果、急激に血糖値が上昇して、過剰なインスリンが分泌されてしまうわけです。こうしたことから、糖質の摂りすぎにも注意しておきましょう。
これは太る!NGな日本酒の飲み方6選
次に、太りやすくなってしまうNGな日本酒の飲み方を6つ紹介します。
炭水化物など太りやすいおつまみばかり食べる
先ほど説明したとおり、日本酒が太るというよりは、おつまみやシメが原因で多くのカロリーや糖質を摂取しています。そこで、日本酒を飲むお供として、炭水化物などの太りやすいおつまみばかりを食べていると太ってしまうため注意しましょう。炭水化物とは、おもに「ご飯・パン・麺」などの主食や、糖質を多く含んだ「お菓子」などのことです。まさに、お酒を飲んだあとのシメですよね。
もしも、
シメにラーメンを食べたくなったとしても、グッと堪えて「うどん」「春雨」「そば」などをチョイスしてみましょう。これらは、ラーメンよりも脂が少なく低カロリーです。
ダイエット中におすすめのおつまみは?
ダイエット中におすすめのおつまみは、次のとおりです。・糖質の低い食品:お刺身、鶏胸肉、赤身のステーキ、きのこなど
・発酵食品:納豆、キムチ、漬物、チーズ、サラミ、アンチョビなど
・その他:野菜スティック、茹で卵、枝豆、豆腐、山かけなど
できるだけ油が使われていないおつまみを選んでください。
ステーキの種類によっては、脂身の多いものもありますので注意しましょう。また同じ鶏胸肉でも「鶏胸肉の唐揚げ」は避けてください。そして、日本酒と相性が良いといわれている発酵食品もおすすめです。発酵食品は、腸内環境も整えてくれるためお酒にぴったりだといえるでしょう。
おつまみを食べないで空腹時に日本酒を飲む
「おつまみが太る原因なら、何も食べずに日本酒を飲もう」と考えてしまうのはNGです。空腹時にアルコールを摂取すると、胃から小腸への吸収が速く、すぐに肝臓から脳へ到達してしまうため酔いの回りが速くなってしまいます。それだけではなく、胃袋に何も食べ物がない状態でアルコールが入れば、胃壁が荒らされてしまうこともあるでしょう。
こうしたことから、太ることを気にして何も食べずに空腹状態で日本酒を飲むことは避けてください。
「熱燗」よりも「冷や」を好む
日本酒の飲み方には、加熱して飲む「熱燗(あつかん)」や、常温で楽しむ「冷や」などの種類があります。温度が違うことで、日本酒自体の風味や飲み口が異なるため「熱燗よりも冷やが好き」という人もいるでしょう。しかし、人間の体は冷えると脂肪を溜め込む性質があります。そのため、冷やを好んで飲んでしまう人は、体が冷えてきてしまい脂肪をたくさん溜め込んでしまうのです。太らないようにするためにも、冷やより熱燗で日本酒を楽しんでください。
寝る直前に日本酒を飲む
お酒が好きな人の中には、晩酌を好む人も珍しくはありません。夕ご飯のときに日本酒を飲むことは大丈夫ですが、寝る直前に飲むことは避けましょう。夕ご飯を食べてお風呂に入ったら、体が休息の準備に入っていきます。内臓機能も低下していく中で、寝る直前に日本酒を飲めば、肝臓が働かずにアルコール分解はできません。分解されずに残ってしまったカロリーは、そのまま体内に蓄積されてしまいます。
また、寝る直前の飲酒は、確実に睡眠の質を悪化させてしまうため控えましょう。
休肝日を設けずに毎日飲む
お酒を毎日のように飲む人は「休肝日」を必ず設けましょう。休肝日を設けずに毎日飲み続けると、肝臓もアルコール分解をするのに忙しく疲れてしまいます。肝臓が疲れれば、働きもゆっくりになり、代謝スピードが低下して太りやすくなるのです。太らないように日本酒を楽しむためにも、定期的に休肝日を作って肝臓を休ませてあげましょう。
和らぎ水を飲まずに日本酒のみを飲む
「和らぎ水」とは日本酒と一緒に飲む水のことで、悪酔を防ぐことが目的です。目安としては、日本酒と同量の和らぎ水を飲みましょう。また、和らぎ水は悪酔を防ぐだけではなく、満腹感を得られることからアルコールの摂取量を抑えられます。日本酒の飲み過ぎ防止としても活用できるため、太りたくない人は和らぎ水も一緒に飲みましょう。
日本酒のおすすめカロリーオフ銘柄
最後に「太りたくないけど、美味しい日本酒が飲みたい」という人へ、カロリーオフのおすすめ銘柄を2つ紹介します。
「月桂冠スペシャルフリー」
1つ目は「月桂冠スペシャルフリー」です。 月桂冠から、2014年9月に日本酒テイストのノンアルコール飲料として「月桂冠フリー」が発売されました。その後、2015年9月にリニューアルして「月桂冠NEWフリー」を発売します。そして2度目のリニューアル品として誕生したのが、こちらの月桂冠スペシャルフリーです。月桂冠スペシャルフリーは、アルコール分0%、エネルギーは5kcal、糖質は0g(※食品表示基準に基づき、100mLあたり糖質0.5g未満を糖質0と表示している)で、日本酒の中でも人気の高い大吟醸酒のテイストとなっています。
アルコールゼロの「零の雫」も低カロリー
2つ目のおすすめな銘柄は「零の雫」です。 こちらのお酒は、お米と米麹のみを使って作られ、独自の「トリプルゼロ醗酵」によりノンアルコールを実現させました。カロリーはあるものの100mlあたり「36kcal」と、一般的な日本酒と比較しても非常に少ないことがわかります。また、香料・保存料・着色料は一切使用していないため、添加物などを気にしている人にもおすすめしたい日本酒といえるでしょう。
まとめ
この記事では、日本酒のカロリーについて徹底解説しました。
日本酒にカロリーや糖質はありますが、基本的に太ってしまうおもな原因といえるのは、炭水化物などの太りやすいおつまみやシメを食べてしまうことです。ラーメンを「うどん」や「そば」に変えたり、揚げ物ではなく「刺身」を選んだりして、太りにくいおつまみをチョイスしていきましょう。
ぜひ、本記事で紹介したようなおつまみを選び、ダイエット中でも日本酒を楽しんでくださいね。
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