ワインの劣化~問題あるワインを見極める~
酸味のあるワインもあるし、それってどんな味なの?
今回は、本当に美味しいワインを認められるようになるべく、2つの違いについて触れて生きたいと思います!
ブショネの見分け方
ブショネのワインとはどんな臭いがするのでしょうか。ワインの教本などでは「カビ臭い」と書かれています。
「コルクが腐った臭い」とか「雑巾を陰干しした感じ」ともいわれますが、とにかく何ともいえない嫌な臭いがします。
そして、ブショネのワインと一口にいっても、その度合いには差があり「ほんの少しコルクっぽい臭いが気になる」程度から「こりゃ駄目だ」の段階までさまざまです。
普段からワインを飲み慣れている方なら、そのワインやコルクを嗅いだだけですぐにわかると思いますが、飲みなれていない方はブショネに気が付かず、そのまま飲んでしまうことがほとんどだそうです。
その見分け方を判断するコツをお伝えします。
①「もしかしてブショネかな?」と思ってもはっきり分からない場合は、まずグラスに注がれたワインを2分ほどそのままにしておいて下さい。
②そして、何度かグラスをまわしワインに空気を含ませます。
③その後さらに1~2分待ち、再度ワインの香りを確認して下さい。
ブショネのワインであれば、5分前よりもさらに臭いが悪化しています。
汚染されたワインは、空気に触れて時間が経てば経つほど悪臭が強くなるのです。
逆に、開栓直後に気になっていたコルクの臭いがきれいに飛び、5~10分後には全く問題なく健康な香りを発すると、そのワインは優良であったということです。
そのどちらともいえない場合は、軽度のブショネ、またはブショネでなくともワインに何らかの劣化が生じている可能性が考えられます。
ちなみに、ブショネのワインは、飲んでしまっても人体には特に害はないといわれています。
酸化したワインの特徴
ワインは、熱が入ることで酸が破壊され、それにより一時的に飲みやすくなります。酸化による劣化は、ワインのタイプにより影響はさまざまですが、本来のもつポテンシャルは発揮できなくなってしまいます。
細かい要素が壊れ、安いワインは単調な姿になり、高価なワインは大まかな要素だけが残ります。
例えば、ある日作って美味しかった煮物が、数日たつと味がぼやけたり冷蔵庫の臭いがついたりした感じです。
しかし、酸が壊れてぎすぎすした感じのワインや、腐敗臭・農家臭さがあるワインもありますが、もともと酸味のあるワインの場合もあるので、プロでも判断が難しい場合がほとんどだそうです。
酸化によって飲めないほどまずくなるという場合は少なく、よほど重度の熱劣化でない限り、そのワインの印象は味わいや香りを平凡に感じるのです。
ということは、それが本来のワインのポテンシャルを発揮した上での平凡なワインなのか、熱劣化して平凡になってしまったのかという選別が難しいのが現状です。
まとめ
このように、劣化によりワインは本来生産者が飲んで欲しいと望んだワインとは全く別のものとなってしまっているのです。ブショネの場合、良心的なレストランであればお店の方が別のものに変えてくれます。
漫画『神の雫』に登場するロベール爺さんの「ブショネもまたワインよ」という言葉があるように、色々なワインがあることを知ることもワインを愛する人の心の持ち方だと思います。