偉大な女性が造り上げたシャンパン「ヴーヴ・クリコ」
「ヴーヴ・クリコ」は日本では、モエ・シャンドンと並んでも有名なシャンパーニュの一つです!
ヴーヴ・クリコのシャンパンが、現在もなお人気を集める理由には、良質である以上に「マダム・クリコ」という女性の存在が挙げられます。
今回の豆知識は、彼女が後にシャンパーニュ地方の「偉大な女性(ラ・グランダーム)」と呼ばれるようになった所以と、その歴史についてご紹介します!
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ヴーヴ・クリコの歴史
1772年に銀行家として成功したフィリップ・クリコの多角事業を行う目的としてフランス北部のランスに今のヴーヴ・クリコの会社は設立されました。彼はポンサルダン家の令嬢バルブ・ニコル・ポンサルダンと結婚しましたが、わずか4年で亡くなってしまいます。 後のマダム・クリコ(バルブ・ニコル・ポンサルダン)は未亡人(ヴーヴ)となってしまったのです。
夫のシャンパンにかけた情熱を無駄にはできないと、27歳で未亡人になったマダム・クリコは一念発起し、メゾン経営に乗り出しました。
その当時はまさに革命の動乱期で王政・貴族制が廃止され、特権階級に愛されていた高価なシャンパンは革命派の矢面に立っていた頃でした。
そんな中、ロシア宮廷へ輸出したり、当時の皇帝や貴族へシャンパンの献納を始めるなどし、大成功を収めます。
これをきっかけにしてヴーヴ・クリコはシャンパンの外国への輸出を増加さえ、ヴーヴ・クリコの人気を不動のものとしました。 彼女はシャンパン事業を独立させ1810年に「ヴーヴ・クリコ・ポンサルダン」と名を改めました。
後にマダム・クリコは「すっきりと澄んだ」シャンパーニュをつくるために、毎日ボトルを回転させ澱(おり)を集める「ルミアージュ」などの作業を次々と開発していきました。
そのおかげで、それまで澱(オリ)が多く、薄くにごっていたシャンパーニュが透明になったのです! この手法はシャンパーニュ業界に革命を起こし、約200年経った今でも、全てのシャンパーニュ・メゾンで使われています。
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現在では世界有数のブランドコングロマリッド「モエヘネシー・ルイヴィトン(LVMH)グループ」(複合企業)の傘下に入り、世界的な販売網を手にしました。また、イギリスのエリザベス2世に気に入られ、英国王室御用達の栄誉を授かっています!世界有数のシャンパンブランドとして確固たる地位を築いています。
ヴーヴ・クリコのシャンパンが現在もなお人気を集める理由には、時代の流れをいち早く読み取り、そして視野の広さと行動力を兼ね備えていたマダム・クリコの存在が必要不可欠なのです!そんなヴーヴ・クリコは「シャンパーニュ地方の『偉大な女性(ラ・グランダーム)』」と言われ、商品にもなっています!
ヴーヴ・クリコが提唱するシャンパンの飲み方は、普通のシャンパンの飲み方とは異なり、 「五感全てで味わう」という手法をとります。
まずはシャンパンの泡が奏でる音を聴覚で楽しみます。次に泡や色などを視覚で楽しみ、段々と変化していく香りを嗅覚で楽しみます。
そしてシャンパンを口に含み、弾ける泡を触覚で楽しみ甘みや酸味などの味わいを心ゆくまで味覚で楽しみます。
このように五感全てを満足させることが出来る魅力を持っているのが、ヴーヴ・クリコのシャンパンなのです!
商品紹介
ヴーヴ・クリコのラインアップを見ていきましょう。ヴーヴ・クリコ・イエローラベル・ブリュット
ピノ・ノワール種を主軸にピノ・ムニエとシャルドネが加えられ、鮮明なボディを持ちながら爽やかな口当たりを実現しています。
すっきりするような辛口の味わいと驚くほどフルーティーな香りは魚料理にもよく合います。まさにヴーヴ・クリコを代表する味です。
ヴーヴ・クリコ・ローズラベル
美しいサーモンピンクの輝きと上品で豊潤なアロマから赤い果実の瑞々しい香りが優雅に漂います。
現代的な魅力溢れるチャーミングなシャンパンで、女性に大人気の商品です。
ヴーヴ・クリコ・ホワイトラベル・ドゥミ・セック
ヴーヴ・クリコが昔から造り続けているやや甘口のシャンパンです。
繊細なフルーツのアロマとさわやかな甘味のハーモニーがもたらす口あたりの柔らかさは、デザートから食後酒としても最適です。
ヴーヴ・クリコ・ラ・グランダム
偉大なヴーヴ・クリコへの敬意から名付けられたヴーヴ・クリコ社の最高級品です。 グラスに注ぐと翡翠のようなきらめきのあるゴールドがなんとも魅力的です。
複雑な香りとシルクのようにエレガントな口あたりは、力強さにあふれつつも洗練の極みに達しています。 まさに『偉大な女性(ラ・グランダーム)』と呼ばれるのに相応しい商品です!
まとめ
ヴーヴ・クリコ・イエローラベルは見た目も鮮やかで親しみやすい黄色です。結婚などの華やかな舞台が似合うお酒だと思います! 「ドンペリは高いし、モエシャンではいつもと変わらないよ」という方にオススメです!