幻の焼酎「森伊蔵」はなぜ高い?著名人から絶賛される理由や蔵元のこだわりとは?
伝説のプレミアム焼酎「3M」の中の一本、「森伊蔵」をご存知でしょうか。 焼酎ファンであれば一度は飲んでみたいと思うほど、圧倒的人気を誇る銘柄です。普段焼酎を飲まない方でも、名前は知っているという方も多いのではないでしょうか。
今回は、「森伊蔵」の特長やこだわり、味わいについて深堀しながら、その人気の秘密を解説していきます。購入方法についてもご紹介いたしますので、ぜひチェックしてみてください。
幻の焼酎「森伊蔵」とは?
森伊蔵とは、鹿児島県の酒蔵・森伊蔵酒造が製造している芋焼酎です。有機栽培のサツマイモのみを原料に使用し、伝統的な「かめ壺仕込み」により生まれる焼酎は、芋臭さのない、きめ細かな味わいが特徴とされています。
1988年、当時の仏大統領ジャック・シラク氏が愛飲するお酒として紹介され、芋焼酎ファンだけでなく、焼酎を飲まない人々にもその名が知れ渡りました。
小規模蔵元が少量生産する焼酎ながら全国的に有名となり、今ではその希少性から幻の焼酎と呼ばれています。
そして、同じく鹿児島の幻の焼酎「魔王」「村瀬」と合わせ、「3M」として親しまれています。
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蔵元の「森伊蔵酒造」について
森伊蔵を世に送り出している蔵元、森伊蔵酒造は鹿児島県垂水市に本拠を置いています。知名度も高く、その高級さから大きな蔵をイメージする方も多いと思いますが、蔵の大きさは150坪ほどで、小さな街にこじんまりとした蔵があります。
規模の拡大をしないのは、この場所でなければ、森伊蔵の味は確保できないからとされています。
創業は1885年(明治18年)。創業当時から和かめを仕込みに使用しています。 「森伊蔵」の初蔵出しは1988年(昭和63年)。
「お客様が買いに来る焼酎」を目指し、原料や瓶などすべてを見直し、作り上げました。
「森伊蔵」の由来は、杜氏を兼ねる5代当主がご自身の父親の名前から命名しました。
「森伊蔵」はなぜ高いのか?
圧巻の味わいと品質を誇り、現在にいたるまで人気が衰えない「森伊蔵」。「3M」の中でも流通価格が最も高騰しているといわれますが、「森伊蔵」が高い背景には、多くの人々を魅了し続けるに値する以下の3つの理由があると考えられます。
・製法にこだわりがある
・原料にこだわりがある
・出荷数が限られているため
【森伊蔵が高い理由①】製法にこだわりがある
森伊蔵酒造は創業以来、伝統的な「かめ壺仕込み」で酒造りを行っています。これは、素焼きの大きな丸いかめ壺で麹を発酵させる製法で、かめ壷には微細な穴が開いており、そこから入る空気が発酵を促すという特徴があります。
古くから使われているかめ壺には様々な微生物が存在し、それもまた発酵を手助けしてくれるそう。
この壺を地中に埋め込み、急激な温度変化を防ぎながら熟成させます。
ステンレスタンクでの大量生産を行う焼酎が増えている中でも、森伊蔵酒造は「かめ壺仕込み」にこだわり、その味わいを保ち続けています。
手間暇惜しまない製造をしているため値段も高くなるのです。
【森伊蔵が高い理由②】原料にこだわりがある
森伊蔵のこだわりは製法だけにとどまりません。主原料となるさつまいもは、鹿児島の契約農家がつくる有機栽培のサツマイモ「黄金千貫」。
半年間熟成させ丁寧に下処理を行うことで、甘くまろやかな味わいを損なわずに閉じ込めることができます。
さらには、麹用の米も鹿児島県産、水は高隈山系の伏流水と、地元・鹿児島の優良な原材料にこだわっています。
加えて、焼酎の品質を左右するといわれる酵母菌は、明治18年の創業以来、繊細な注意を払って140年間守り続けた蔵付き酵母菌です。
原料全てに強いこだわりを持って造られているという点も、「幻の焼酎」と呼ばれる所以です。
【森伊蔵が高い理由③】出荷数が限られているため
出荷数が限られ供給量が少ないことも、森伊蔵が高い理由の一つです。先述の通り、森伊蔵酒造は決して大きな酒蔵ではありません。
加えて、さつまいもの熟成や「かめ壺仕込み」は、タンク製造の数倍もの手間を要し、大量生産には向きません。
その年間生産量は、有名な黒霧島などを製造する霧島酒造の約1/340。
森伊蔵が人気を博し需要が拡大してからも、生産量を増やすことはせず、その品質や味わいを守り抜くことを優先しました。
“身のたけを超えては、うまい酒は造れない”との想いから、融資の提案も何度も断るほど。
美味しい焼酎造りにこだわり、管理のできる生産量にとどめているのです。
「森伊蔵」が著名人から絶賛される理由
故ジャック・シラク氏の絶賛により知名度を得た森伊蔵ですが、その人気は衰えの兆しをみせません。プロ野球選手などの著名人からも絶賛され、世界的ブランドであるフランク・ミュラーとのコラボも誕生するなど、その価値は世界から認められています。
ではなぜそれほどまでに、森伊蔵を絶賛する声はやまないのでしょうか。その理由を紐解いていきます。
①芋焼酎独特の臭みがない
森伊蔵の最大の魅力は、クセの強い芋焼酎の常識を覆した、その卓越した味わいにあります。芋焼酎の独特な臭いは、さつまいもの芋傷み臭、焼酎が空気に触れて酸化したときの油臭が原因といわれます。
しかし森伊蔵は、丁寧に下処理した良質なさつまいもを地中で時間をかけてかめ壺で仕込むため、“芋臭くない”芋焼酎となるのです。
さつまいも本来の香りと旨味はそのままに、熟成から生まれた芳醇な香り、クセのない洗練された味わいこそ、焼酎ファンのみならず万人に愛される理由の一つです。
②まろやかで口当たりが良い
厳選されたさつまいもと、かめ壺による長期熟成は、単に芋臭さの除去のみならず、深みのあるまろやかな口当たりを生みだします。非常にバランスのとれた味わいで飲みやすく、飲み飽きない芋焼酎との評判を得ているほど。また、コクの中にも甘みも感じられ、女性からも支持されています。
森伊蔵にしか出せないこの味わいが、長年人々を魅了し続けているのでしょう。
③料理と相性が良い
森伊蔵は独特のクセがなく、料理にも合わせやすいというのも大きな魅力です。JALのファーストクラスや世界主要都市のホテルなどでも提供されています。
森伊蔵酒造当主・森覚志氏によるオススメの組合せは、鹿児島郷土料理の山川漬(大根の壺漬)やガランツ(イワシの丸干し)だそう。
素材やジャンルを問わないので、刺身や牛筋煮込み、天ぷらやクリームチーズなどとの相性も抜群です。
「森伊蔵」の入手方法は?
「3M」の中で最も入手困難といわれる「森伊蔵」。その希少性からインターネット通販ではプレミアがつき、依然として高額で取引されています。
しかし、定価で購入できる方法もあります。ここでは、以下の四つの方法をご紹介いたします。
①森伊蔵酒造が毎月行っている電話抽選で入手する
毎月15日〜25日の間の受付期間内に森伊蔵酒造に直接電話で申し込む方法。26日から抽選が行われ、当選したかどうかを翌月1日〜14日の間に、申込先の電話番号で知ることができます。
しかし、当選確率は約0.2%といわれています。
②全国の森伊蔵の特約店で購入する
日本全国にある森伊蔵の特約店で購入が可能ですが、まず特約店を探さなければなりません。さらに、店頭での販売はほぼ抽選によって行われるので簡単には手に入らないでしょう。
百貨店の高島屋(一部店舗に限る)と山形屋では毎月抽選が行われていますが、それぞれ応募受付期間が限られています。
③ネットオークションを通して入手する
上記の方法は運が良くないとなかなか手に入らないですね。そこで、現実的な方法として、ネットオークションを利用する方法があります。
定価よりは値段が上がりますが、最も手に入れやすい方法です。
④日本航空の国際線での機内販売で入手する
JAL国際線では、春から夏にかけた時期にファーストクラスとビジネスクラス搭乗者向けに機内販売を行っています。原則一人一本です。
近年では、4月〜7月頃の期間限定(なくなり次第販売終了)で販売されていますが、なくなり次第販売終了となります。
販売路線も限定となることが多いです。
「森伊蔵」の種類
「森伊蔵」の販売銘柄は主に4種類。スタンダードな1,800mlのほか、「金ラベル」と呼ばれる「森伊蔵 720ml」や長期熟成タイプの「極上 森伊蔵」、森伊蔵酒造120周年記念銘柄の「森伊蔵 楽酔喜酒」。種類によって微妙に特徴や味わいも異なり、ひとえに“まろやかな味わい”という訳でもありません。それぞれの銘柄についてご紹介しています。
①森伊蔵 1,800ml
森伊蔵酒造唯一の一升瓶。
最もスタンダードで、生産量が少ない森伊蔵のなかでも一番手に入りやすい品です。
森伊蔵が創業以来こだわり続けている「かめ壺仕込み」で醸されるまろやかな味わいを堪能できるでしょう。
まさに森伊蔵らしいバランスのとれた味わいで、初めて森伊蔵にチャレンジする方には、こちらがおすすめ。
独特なクセもないので、焼酎が得意でない方にもお試しいただきたい逸品です。
②森伊蔵 720ml(金ラベル)
1,800mlのレギュラー商品と同じ中身の720mlも人気です。
こちらはボトルのラベルが豪華な金色になっているため、焼酎ファンからは「金ラベル」とも呼ばれています。
1,800ml同様、酒造の伝統とこだわりが詰まった、芳醇な香りとなめらかな味わいを楽しめます。
こちらは森伊蔵酒造では購入できませんが、高島屋の抽選販売で購入可能です。
見た目も華やかで豪華なため、贈り物にもオススメです。
③極上 森伊蔵
目を引く深いグリーンのラベルが特徴の「極上 森伊蔵」は、長期熟成タイプの森伊蔵です。以前は「極上の一滴」でしたが、「極上 森伊蔵」に変更されました。 酒蔵の中にある、温度が一定に保たれた地下洞窟で、3年間ほど熟成させ造られています。通常の森伊蔵よりも奥深い味わいで、長い余韻を楽しめます。スイートポテトやカラメルなどを連想させる芳醇さと、わずかに香るスパイシーな風味が魅力です。
④森伊蔵 楽酔喜酒
「楽酔喜酒(らくすいきしゅ)」は、森伊蔵酒造の創業120年を記念して造られました。「極上 森伊蔵」からさらに7年、10年間もの長い期間をかけて熟成させたもので、「森伊蔵」の最高峰と呼ぶにふさわしい銘柄です。
重厚感漂う木製の化粧箱と、薩摩切子を想わせる洗練された赤いボトルが特徴的。
当然ながら生産量は限られており、販売は年に一回しかありません。
その味わいは、驚くほどに滑らかで繊細、この上ない優雅な風味を楽しむことができます。
幻の焼酎「森伊蔵」を売るなら
森伊蔵は希少価値が高く人気も根強いため、買取市場でも高値が期待できます。ご自宅に眠る森伊蔵がもしございましたら、お酒買取専門店のファイブニーズへぜひご相談ください。
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まとめ
今回は、幻の焼酎・森伊蔵についてご紹介いたしました。「芋臭くない」芋焼酎として、長年人々を虜にしてやまないプレミアム焼酎。
普通の芋焼酎とは一線を画す味わいは、森伊蔵酒造の伝統やこだわりの賜物です。
製造背景を知ると、森伊蔵が幻の焼酎たる所以とその価値を深く理解できますね。
高価買取も期待できる逸品なので、もし、飲まずに保管している森伊蔵がお手元にある方は、査定だけでもしてみることをオススメします。