ワインって熟成させると美味しくなるの?
お酒買取専門店ファイブニーズのコラム、今回のテーマは『ワインって熟成させると美味しくなるの?』です。
よく高級ワインで、「○○年のロマネコンティが☆百万円」なんて言ったりするのを耳にしますが、ワインってどうして年代によって値段が違うのでしょうか?
また、自分が持っている普段飲むようなデイリーワインもきちんと保存しておけば美味しくなるのでしょうか?
今回はワインのヴィンテージについてご紹介します!
高級ワインがヴィンテージによって値段が違う理由
まず「ヴィンテージ」とは、そのワインの原料のブドウが収穫された年度をいいます。ただ、「ヴィンテージワイン」となれば、年代物とか年代物の高級物、の意味でも使われます。
なぜぶどうの収穫年によってワインの値段が変わるのかということについてですが、その根本は、年によって収穫されるぶどうの状態が変わるので、それにしたがってワインの味や風味も変わる、というところにあります。
ワインとは、ぶどうだけ、すなわち果物で造られる飲み物です。
その原料のぶどうが作られた年の天候の善し悪しがぶどうの生育に影響し、ワインの品質を決めることになります。
たとえ同じ畑から獲れたぶどうであっても、去年と今年とでは気候条件、気象条件、病害虫の発生条件などが随分異なるということはよくあることです。
ですから、結実したぶどうが去年と今年とでは異なるというのが自然です。
とすると、その原料ぶどうから造られるワインも全く同じにはならないというのが自然です。
このことから、ヴィンテージによってワインの風味や味が全く別物のように異なるということはないにせよ、違いが生まれるというのは納得のいく話です。
ヴィンテージの特徴を知ることがワインの飲み頃の目安ともなります。
ワインは古いだけで価値があるのではなく、いつ頃美味しさのピークを迎えるかを知る楽しみもあります。
家にあるデイリーワインも、熟成させたら美味しくなるの?
ワインは樽から瓶に移した後も熟成し続けるお酒なのですが、全てが熟成して美味しくなるというものでもありません。ワインには、そのワインが最もおいしくなる「飲み頃」と言われる時期があります。
まず、長期間保管することで熟成され味や香りが引き立ち飲み頃になるタイプのものを
「熟成タイプのワイン」と言います。
しかし、中には熟成させずに新鮮な状態で飲むことに適しているワインもあります。
こういったワインのことを「早飲みタイプのワイン」と言います。
「熟成タイプ」と「早飲みタイプ」、それぞれ飲み頃を知る事でワインをさらにおいしく飲む事ができます。
熟成タイプのワインは、一般的に高級ワインになるほど飲み頃を迎えるまでに時間がかかると言われています。
とはいっても、原料となるぶどうの品種、収穫された畑、収穫された年(ヴィンテージ)の気候、ワインの造り手など様々な要素によって変わります。
それに対して早飲みタイプのデイリーワインは、時間とともに劣化が進むので長期間の保管には向かない為、早めに飲むことに適しています。
買った時が飲みごろということですね。
白ワインも熟成するの?
白ワインで長期熟成するタイプのものは、赤ワインに比べ少ないです。白ワインは、ぶどうの皮や種を除いて絞り取った果汁だけで造りますが、赤ワインはブドウの皮や一緒に搾った果汁も使って造ります。
この皮に含まれる『タンニン』が熟成を続けるための栄養素となるため、長期熟成タイプのワインはほとんどが赤ワインなのです。
ワインは瓶の中でも生きており、日々少しずつ変化をしながら美味しくなり、ピークを過ぎると美味しさが徐々に失われてきます。
高級な高品質ワインは3年から8年程度は熟成し、香りや味わいに複雑さが増してきます。
まとめ
ワインにはヴィンテージによる違いがあると書きながら、一方ではヴィンテージによる違いがないワインも多く存在するとは随分矛盾した話です。しかし、確かにヴィンテージによる違いがほとんどないワインというのは多く存在し、最近ではこちらのタイプのワインが幅をきかせるようになっています。
ワインは古ければいいというものばかりではないので、そのワインによって最適な飲み方で美味しく楽しく飲みましょう!