社会人の飲み会のマナーとは?ポイントや注意事項、上手な断り方を解説!
飲み会のマナーを知らないと、周囲の人からの評価が下がってしまうかもしれません。
本記事では、社会人が知っておきたい飲み会のマナーや注意事項、飲み会が終わった後のお礼、飲み会に参加できない場合の断り方について詳しく解説していきます。
社会人の飲み会のマナー・基本
社会人になると、懇親会や親睦会、歓迎会、忘年会、新年会など、会社の飲み会に参加する機会が増えてきます。飲み会に参加するときの基本マナーは以下の2つです。- 集合時間は厳守する
- 身だしなみをきちんとする
また、社会人としてふさわしい清潔感ある身だしなみも大切です。男性の場合、スーツをきちんと着ていれば問題ありません。女性の場合は、丈が短いスカートや胸元が大きく開いた服は避けてください。
会場が座敷の場合、靴を脱いで参加することになるため、靴下が汚れていたり、穴が開いていたりしていないかもチェックしましょう。
社会人の飲み会のポイントとは
会社の飲み会に参加する場合、自分が座る席(上座か下座か)や上司へのお酌、乾杯のときの作法などのマナーも見られます。以下の3つのポイントを押さえておけば、飲み会に参加しても恥をかくことはありません。社会人の飲み会ならではの正しいマナーを学びましょう。
- 若手は上座と下座を見極める
- 上司へのお酌の方法、タイミングに気を付ける
- 乾杯のときは上長よりもグラスを少し下げる
① 若手は上座と下座を見極める
会社の飲み会で押さえておきたいのが、自分の席次(座る場所)です。飲み会の席次には、上座と下座の2種類があります。上司や先輩などの目上の人は上座に座り、若手や新入社員などは下座に座るのがビジネスマナーです。上座と下座を見極めるコツは、席が出入り口に近いかどうかです。和室、洋室にかかわらず、出入り口に近い席が下座、出入り口から遠い奥の席が上座となります。
上座と下座の細かい考え方は以下の通りです。飲み会の会場がテーブル席の場合と、座敷の場合の両方に対応できるよう、上座と下座の違いを知っておきましょう。
上座 | 下座 | テーブル席(洋室) |
出入り口から遠い席 | 出入り口から近い席 | 座敷(和室) |
出入り口から遠い席 | 床の間がある場合は、その正面の席 | 出入り口から近い席 |
② 上長へのお酌の方法、タイミングに気を付ける
自分が若手の場合は、上司や先輩へお酌をすることになります。お酌をするタイミングは、乾杯が終わった後です。まずは自分の両隣か、近くにいる上司にお酌をしましょう。お酌をする前は相手の名前を呼び、「どうぞ」と一声かけてからグラスにお酒を注ぐのがマナーです。その後、場が落ち着いたら遠くの上司にもお酌をします。
③ 乾杯のときは上長よりもグラスを少し下げる
乾杯をするときは、目上の人よりもグラスを少し下げましょう。グラスを下げすぎても、へりくだった印象を与えてしまうため、ほんの少し下げるのがポイントです。乾杯をしたら、グラスに口をつけ、お酒を一口飲みます。お酒が苦手な人は、グラスに口をつけるだけでも問題ありません。
社会人の飲み会の注意事項
その他、社会人ならではの飲み会のマナーは5つあります。- 無礼講を履き違えると危険!
- 最初の一杯は「とりあえずビール」
- 食事の速度を合わせる
- お酌は両手でする
- 目上の人のお酌は快く受ける
また、最近はとりあえずビールではなく、参加者が好きなドリンクを注文する飲み会も増えてきていますが、最初の一杯はビールが無難です。社会人の飲み会で恥をかかないための注意点を解説します。
① 無礼講を履き違えると危険!
最近では、“飲み会は無礼講”というスタンスの会社も少なくありません。しかし、無礼講であっても最低限のビジネスマナーは求められるため、上司に対して失礼な言動をするのはやめましょう。無礼講とは、上座や下座関係なく和気あいあいと楽しむ場のことを意味します。無礼講の意味を履き違えず、親しき仲にも礼儀ありを心掛けましょう。
② 最初の一杯は、とりあえずビール
最初の一杯は、とりあえずビールが無難です。最近は参加者が好きなドリンクを頼む飲み会も増えてきましたが、現在でもとりあえずビールが無難な理由は2つあります。- ドリンクを統一することで、早く持ってきてもらえるため
- 年配の世代はビールを好きな方が多いため
③ 食事の速度を合わせる
コース料理の場合は、周囲の人と食べる速度を合わせるのがマナーです。相手よりも早く食べてしまうと、周囲の人を急かしているような印象を与える場合があります。食べる速度が早い人は、他の人のサラダを取り分けるなど、気配りに徹しましょう。その際は、行動する前に周囲の人に「取り分けましょうか?」と一言確認を取ってください。
④ お酌は両手でする
上司のお酌をするときは、お酒のボトルを両手で持ちましょう。日本酒やビールなど、ボトルにラベルが入ったお酒の場合は、ラベルを上にしてお酒を注ぐのがマナーです。お猪口でお酌をする場合は、両手ではなく片手で注ぐのが正式なマナーとされています。しかし、人によっては片手でお酌をされたと感じる場合があるため、もう片方の手を軽く添えておくと丁寧です。
お酌を受ける場合も、グラスに両手を添えるようにしましょう。
⑤ 目上の人のお酌は快く受ける
飲み会によっては、目上の人からお酌をされる場合もあります。相手の立場にかかわらず、お酌は快く受けるのがマナーです。「ありがとうございます」とお礼を言い、注いでもらったお酒を口にしましょう。もちろん、お酒が苦手な人は、少し口をつけるだけでも構いません。お酌を受けるときは、相手が注ぎやすいようにグラスを少し傾けると、丁寧な印象を与えることができます。
社会人の飲み会後のマナー
飲み会が終わったら、社会人としてお礼を伝える必要があります。飲み会が終わったからといって気を抜かず、翌日のお礼やアフターフォローを忘れないようにしましょう。社会人としての飲み会後のマナーを2つご紹介します。- 翌日のお礼は必ず送る
- 上司に会った際はお礼とは別で再度お礼する
① 翌日のお礼は必ず送る
飲み会に参加した翌日は、上司や先輩にお礼の言葉を伝えましょう。直接顔を合わせる機会がない場合は、お礼のメールを送るのがマナーです。特に、新入社員や中途社員で歓迎会を開いてもらった場合は、しっかりと感謝の気持ちを伝えましょう。飲み会後のアフターフォローがあるかどうかで、周囲の印象が大きく変わります。
② 上長に会った際はお礼とは別で再度お礼する
会社で上司と直接会ったら、お礼メールとは別で再度お礼の言葉を伝えましょう。可能であれば、飲み会の翌日の始業前か、遅くとも午前中にお礼を伝えるのがマナーです。ビジネスマナー研修では、「上司にお礼の言葉を伝えるまで、飲み会は終わっていない」といわれることもあります。お礼メールよりも、口頭でお礼をいう方がより気持ちが伝わります。
飲み会の上手な断り方
どうしても飲み会に参加できない場合は、伝え方を工夫すれば上手に断ることができます。角が立たない断り方のポイントは、まず感謝の気持ちを伝えることです。感謝 | お誘いに対する感謝の気持ちを伝える 例:お誘いいただいてありがとうございます |
理由 | 飲み会に行けない理由を伝える 例:ただ、あいにく先約がありまして |
結論 | 飲み会への参加を断る 例:今回は不参加でお願いします |
謝罪 | 参加できないことへのお詫びを伝える 例:せっかくお誘いいただいたのに申し訳ありません |
代替案 | ポジティブな印象で話を締めくくる 例:また機会があれば、よろしくお願いします |
飲み会に参加しない理由付けとしては、「先約がある」「仕事が片付いていない」などのスケジュール上の問題や、体調不良、家庭の事情などが無難です。
ただし、新入社員の歓迎会など、自分が主役の飲み会の場合はやむを得ない理由がない限り、なるべく参加しましょう。
社会人ならではの飲み会のマナーを知ろう
社会人になると、飲み会でのマナーや作法もチェックされます。飲み会のマナーといっても、上座と下座の違いや、お酌や乾杯の作法などの基本を知っていれば問題ありません。また、飲み会が終わった後のお礼やフォローも忘れないようにしましょう。
飲み会のマナーを守らない場合、周囲の人を不快にさせたり、ネガティブな印象を与えてしまったりするかもしれません。
特に注意したいのが、無礼講といわれた飲み会です。無礼講であっても、最低限のビジネスマナーは必要なため、社会人ならではの飲み会マナーを確認しておきましょう。