チリワインの高級銘柄おすすめ7選!特徴・人気の理由・美味しい飲み方まで解説
近年手頃で飲みやすいという理由から、日本国内でチリワインの人気が高まっています。チリはワインの原料となるぶどうの栽培に適した気候・風土を兼ね備えていることから、チリワインは安価なのにおいしいのが魅力です。
本記事では、今人気のチリワインの基礎知識や人気の理由、選び方のポイントについて解説します。おすすめの高級チリワイン7選の銘柄や、おいしい飲み方も紹介しているので、チリワインに興味のある方はぜひ参考にしてください。
チリワインの基礎知識
チリワインとは、その名のとおりチリで生産されたワインのことです。ワインというと、フランスやイタリアなど欧州をイメージしがちですが、チリは各国に約500ものワイナリーを持つ世界的なワイン産地の一つなのをご存じでしょうか。歴史も古く、日本を含む世界各国でチリワインが愛飲されているのも特徴です。ここではチリワインの基礎知識を3つのポイントに分けて解説します。
味わいや香り・特徴
チリワインは、渋味が少なくフルーティな果実味をしっかり堪能できます。ワインの原料となるぶどうには、苦味成分であるタンニンが豊富に含まれるため、銘柄によっては強い渋味を感じるものも少なくありません。しかし、チリワインはタンニンのバランスがちょうど良く、渋味が控え目になっています。またぶどう本来の果実味を感じつつ、柑橘類やトロピカルフルーツなどのフレーバーを堪能できる、フルーティな味わいが特長です。
ワイン初心者でも飲みやすい口当たりであることから、ワイン後進国の人々にも親しまれやすく、世界で躍進する要因の一つとなっています。
チリワインが安くて美味しい理由
チリワインが世界中で親しまれている理由に、コストパフォーマンスの良さも挙げられます。他国の輸入ワインには15%の関税がかけられるため、税金が上乗せされる分、販売価格も割高になりがちです。(※1)しかし、チリワインは日本とチリ間のEPA(経済連携協定)締結により、2019年4月1日より関税なしでの輸入が可能になりました。関税撤廃により、チリワインは他国のワインよりも安価に設定されているため、気軽に飲めるワインとして人気を集めています。
またチリ特有の気候も、チリワインの安さやおいしさに深く関係しています。南北に長いチリは、地域によって気候に大きな差があるのが特徴です。中でも中央部は昼夜の寒暖差が大きく、ぶどう栽培に恵まれた環境とされています。
降水量が年間を通して少ないことから、雨による被害や病気が発生しにくいです。安定してぶどうを栽培できる環境が整っているため、豊凶の差が出にくく品質・生産量ともに一定水準をキープしやすいのでしょう。
歴史
チリワインの歴史は古く、16世紀にスペイン人によってぶどう栽培が伝えられたことが始まりとされています。チリの乾燥した土壌では、菌の繁殖や害虫による被害も少なく、良質なぶどうを栽培できる環境が整っていました。一方、ワインの産地として有名なヨーロッパでは、19世紀頃に大規模な害虫被害が発生しました。ワインを醸造できる地を求めて多くの醸造家がチリに渡り、ワイン作りの技術がチリ全土に広がることになりました。
当時、フランスから持ち込まれた苗木の子孫はチリに今でも残されており、ヨーロッパではすでに絶滅している品種まで栽培されています。チリワインの発展はやがて世界中の目に留まり、近年では海外からの資本投入を受けて各国への輸出も活発です。
チリワインが今人気の理由
チリワインの人気の理由には、わかりやすい美味しさとコストパフォーマンスの良さなどがあります。美味しさを支えているのは、チリの気候や土壌の条件の良さであり、コストパフォーマンスの良さの背景には、広大な土地で大量生産が可能なこと、関税がかからないことなどが挙げられます。
それだけでなく、チリのワイン業界は、プレミアムワインの開発に力を入れてきたことも理由の一つと言えそうです。
2004年に開催されたブラインドテイスティングでは、5大シャトーに名を連ねるラフィット・ロートシルトやシャトー・マルゴーを抑えて、チリワインが1位と2位を独占しました。
このことから、近年、チリワインのクオリティに対する評価は上がり続けており、その価格も数万円に達するものまで様々な種類があります。
高級チリワインのおすすめ銘柄7選
高級チリワインのうち、おすすめの銘柄を7つピックアップして紹介します。①アルマヴィーヴァ
アルマヴィーヴァは、ボルドーの第一級ワイナリーであるシャトー・ムートン・ロスチャイルドと、チリの有名ワイナリーであるコンチャ・イ・トロが生み出したチリワインです。
格付け制度のないチリでも、世界トップクラスのワインを作りたいという思いの元、新しい設備と徹底した品質管理によって作られ、1998年に初めて発売されました。
プラムレッド由来の濃厚で甘い香りに加え、ドライフラワーや松の樹皮、森の下草などのニュアンスを感じられるところが特長です。
適度な酸味を感じるフレッシュな味わいと、しなやかでありながらしっかりしたタンニンの風味が魅力です。リリース直後でも十分楽しめるワインですが、数年ほど寝かせた方が複雑かつ奥行きのある味わいを堪能できるといわれています。
価格相場: 35,000円〜 (年代により変動あり)
②セーニャ
セーニャは、チリの名門エラスリス家5代目当主エデュアルド・チャドウィックと、カリフォルニアワインの父と呼ばれるロバート・モンダヴィが共同で生産したチリワインです。
初めて生産されたセーニャ1995は、チリを代表する初のアイコンワインであり、チリの高級ワインのパイオニアとされています。
原料となるぶどうは、月の満ち欠けや星の運行に基づく農業暦に従ってぶどう栽培を行うビオディナミ農法が採用。豊かな自然の恵みを受けたぶどうは一粒ずつ手摘みで収穫され、厳選されたものだけが原料となります。
フレンチオークの新樽をメインに使い、20~22カ月にわたって熟成させているので、豊かな香りとエレガントな味わいを兼ね備えているワインです。
価格相場: 20,000円〜 (年代により変動あり)
③ドン・メルチョー・コンチャイトロ
ドン・メルチョー・コンチャイトロは、チリプレミアムワインのパイオニアとされるワイナリー、コンチャ・イ・トロが生み出した高級ワインです。
ドン・メルチョーとは、コンチャ・イ・トロの創業者の名前です。家族経営からスタートしたコンチャ・イ・トロ社は、現在では世界140カ国に輸出を行う大手ワイナリーに成長しました。創業者の名を冠したドン・メルチョーが初めて生産されたのは1987年です。
自社保有の広大な畑の中でも、特に最良の区画を選定し栽培したぶどうを原料としています。加えて、良作年にしか醸造しないという徹底ぶりです。
そのこだわりが力強いボディとエレガントさを合わせ持った深みのあるワインを作り上げています。
価格相場: 20,000円〜 (年代により変動あり)
④モンテス・アルファ・エム
モンテス・アルファ・エムは、チリのプレミアムワインを世界に広めた功労者であるモンテス社から発売された高級ワインを指します。
モンテス社はチリのワインシーンをリードする専門家たちによって1988年に設立されたワイナリーです。創業当初から常に革新を追求し、チリにヨーロッパ式の醸造技術を持ち込んでワイン作りを開始した経歴を持っています。
モンテス・アルファシリーズは、創業年に生み出されたフラッグシップシリーズを指します。なかでもモンテス・アルファ・エムは、オーパス・ワンを超える評価を獲得したプレミアムワインとして世界中から注目を集める銘柄です。
シルキーなタンニンとエレガントな風味、力強い果実味が特長的で、フィニッシュは上質なチョコレートと美しいミネラル感を堪能できます。
価格相場: 9,000円〜 (年代により変動あり)
⑤モンテス・タイタ
モンテス・タイタは、年間約3,000本しか生産されない希少な高級チリワインです。ワイン用ぶどう品種の一つであるカベルネ・ソーヴィニヨンに適した畑のぶどうのみを使用し、フレンチオーク樽で24カ月にわたって長期熟成させています。
香り高く、熟した赤や黒のベリー、ジャム、甘いスパイスの香りが広がり、オーク樽のアロマのバランスが良く、トフィーやナツメグ、ほのかなバニラの風味が引き立つワインです。甘い果実の風味が余韻となって長く続くところも魅力でしょう。
英国のワイン評論家であるティム・アトキン氏による格付では92ポイントの高評価をマークしています。
価格相場: 20,000円〜 (年代により変動あり)
⑥クロアパルタ
クロアパルタは、グランマルニエの創業者のひ孫夫妻が創立したワイナリーで作られた高級チリワインです。同名のワイナリーは、三方を山に囲まれた自然豊かな場所に位置します。
ぶどうは丁寧に手摘みで収穫を行い、自然酵母で発酵させた後、フレンチオーク新樽で27カ月熟成。こだわりの原料と製法で作られたクロアパルタは、ブラックチェリーやレッドチェリーといった赤い果実の豊かな香りの中に、スパイシーな香りが加わっているところが特長です。
複雑かつ凝縮されたタンニンと、果実特有の濃厚な味わいが、長く心地良い余韻をもたらします。
価格相場: 18,000円〜 (年代により変動あり)
⑦コノスル ピノノワール オシオ
コノスル ピノノワール オシオは、1993年に設立されたワイナリー、コノスルが発売した高級チリワインです。コノスル社は創立から10年経たずに競合ひしめくイギリス市場で最も売れたチリワインになるなど、人気や実績を積み重ねています。
コノスル ピノノワール オシオは、2003年にコノスル初のウルトラプレミアムワインとして誕生しました。キメの細かいタンニンとなめらかなボディが、長く心地良い余韻を与えてくれるのが特徴。
上質なピノ・ノワールを原料としたワインは、凝縮された果実の香りに、スミレの花や紅茶、トリュフのニュアンスが加わった複雑な芳香を醸し出します。
価格相場: 7,000円〜 (年代により変動あり)
チリワインの選び方
チリワインを選ぶときのポイントは大きく分けて2つあります。一つ目は、ワインの種類です。赤ワインはやや渋味が強く、深い味わいに仕上がっているため、濃厚な味付けの料理や肉料理と合わせたいときにおすすめです。
一方、白ワインはすっきりと癖のない味わいが特長で、白身魚など淡泊な味わいの料理と相性が良いワインとなっています。味の好みや合わせたい料理に応じて選んでみましょう。
二つ目は、ぶどうの品種です。自分の好みにあった味わいのぶどうの品種を選ぶとよいでしょう。赤ワインの定番であるカベルネ・ソーヴィニヨンのワインは、しっかりした味わいを楽しめるので力強いボディのワインを好む方に適しています。
フルーティな香りを楽しみたいならば、ピノ・ノワールのチリワインがおすすめです。ピノ・ノワールは本来酸味の強いぶどうですが、チリ産のものは酸味がほどよく、初心者でも飲みやすいワインとなっています。
まろやかなワインを飲みたいのなら、酸味や渋味が少なく、優しい飲み口が特長のメルローがおすすめです。
高級チリワインのおいしい飲み方
高級チリワインをおいしく飲むときには、以下の基本を押さえておきましょう。- ワインの温度
- 空気に触れさせる
- 料理との合わせ方
また、チリワインを飲むときは空気にたくさん触れさせるのがポイントです。ワインは空気に触れると酸化がはじまり、渋味が取れてまろやかな味わいになったり香りが立ったりと、さまざまな変化が現れます。
飲む前にワイングラスを回して、なるべく多くの空気に触れさせてから口を付けるようにしましょう。
食事と一緒にワインを楽しむときは、ワインと料理の相性を考えてみてください。濃厚な味付けのものや肉料理なら赤ワイン、白身魚やクリーム煮など柔らかな味付けのものには白ワインなど、相性の良いもの同士を組み合わせると、ワインと料理両方の味が引き立ちます。
チリワインに合うおつまみ・料理
チリワインは渋味や酸味が控え目なので、比較的どのような料理にも合います。赤ワインなら、ビーフシチューやミートソースパスタなど、肉を使った濃厚な味付けの料理がおすすめです。手軽なおつまみならミックスナッツやカマンベールチーズなどと相性抜群でしょう。
白ワインなら、アクアパッツァやミニトマトのマリネなど、さっぱりした料理やおつまみと一緒に飲むのがおすすめです。お腹にたまるものが食べたいときは、魚介を使ったクリームパスタなどと合わせてみるとよいでしょう。
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おいしくてコスパも良いチリワインは日本でも大人気
チリワインは、日本ではコンビニやスーパーなどで手軽に手に入るコストパフォーマンスの良い低価格ワインとして知られています。単に安いだけでなく、美味しさも評価されているため、「コストパフォーマンスが良い」というキャッチフレーズが定着しています。
しかし近年、チリの高級ワインの人気も高まっています。世界的に高く評価されているチリの高級ワインは、日本で購入する際にも関税がかからず、そのコストパフォーマンスの良さは変わりません。
皆さんもこの機会を逃さず、ぜひ一度チリの高級ワインを試してみてください。