サントリー シングルモルトウイスキー 白州12年の定価と価格推移を解説!定価購入はどこでできる?
発売以来、その品質の高さから多くのファンを獲得し、一般市場でのプレミアム価格は年々高騰しており、入手が困難な状況が続いています。ここでは、白州12年の定価や一般市場での実際の取引価格、そして定価で購入できるお店などについて詳しく解説します。
シングルモルトウイスキー「白州12」年の魅力を解説
サントリーが誇る人気のシングルモルトウイスキー「白州12年」は、発売当初から現在に至るまで、多くのウィスキーファンに長く愛され続けているブランドです。
そんな白州12年の概要と2つの大きな魅力について、以下に詳しく解説します。
白州12年について
サントリーが誇る「白州12年」は、広大な森に囲まれた「森の蒸溜所」として知られる白州蒸溜所にて作られました。サントリーは1923年に、すでに日本初のモルトウィスキー蒸溜所として、山崎蒸溜所を建設していましたが、山崎蒸溜所で作るウィスキーとは異なるものを作りたいという思いから、新しいウィスキーづくりの拠点としての地を求めていました。
サントリーの社長直々の命を受けて全国を旅して理想の地を探したのは、サントリー初代チーフブレンダーの大西為雄氏でした。そしてたどり着いたのが、現在の山梨・北杜市白州町だったということです。
南アルプスに存在する地層である花崗岩層にろ過され、磨かれた白州の水質は軟水で切れが良く、またミネラルバランスのとれた柔らかさも併せ持つという特徴があります。
大西氏は、白州の水を口にしたときの驚きを、「日本にはまだこんな水が存在していたのかと震えた」と語っています。 こうして理想の水を探し当てたことで、世界でも珍しい「森の蒸留所」である、白州蒸留所が建設されました。そのようにして、今や世界中のウイスキーファンに愛される、白州12年が誕生したというわけですね。
白州の味わいの特徴
白州の魅力の一つには、キレのあるクリアな飲み心地があるでしょう。また、本場スコッチウィスキーに負けないスモーキーさを持ちながらも、軽快で柔らかい味わいで、爽やかさを感じられる点も人気の秘密です。このスモーキーさの秘密は、ピーテッド麦芽と呼ばれる、スモーキーフレーバーを持つ麦芽にあります。
ピーテッド麦芽とは、ウィスキーの素となる麦を作る際に、発芽した大麦を乾燥させる工程があり、その際に燃料の一部として天日干しにしたピートが使用されたものです。
ピートとは、スコットランドなどの湿地帯にある枯れた植物が、長い時間をかけて泥炭化したものです。
特に白州12年は、青りんごを思い浮かべるようなフルーティーさがポイントで、植物の新芽の息吹と柔らかい甘みを伴ったスモーキーさを楽しめるのが特徴です。
12年熟成されたからこそのコクがあり、香りを楽しみ、口に含んだ時のふっくらとした甘い味わいから、飲んだ後のキレの良さまで、すべてにおいてバランスの取れた味わいを持っています。
白州の製造へのこだわり
白州12年は、販売直後から現在まで、多くの人に愛され、人気の高さを誇るウィスキーです。サンフランシスコで開催された、世界的な酒類コンペティション「サンフランシスコ・ワールド・スピリッツ・コンペティション」(SWSC)において、「白州12年」が最優秀金賞を受賞しました。
その味を支えるのは、やはりこだわりぬいた水と製造方法にあるといえます。白州がつくられる白州蒸留所でのウィスキーづくりには、世界でも珍しい多彩な原酒の作り分けという特徴があります。
発酵過程では、保温性に優れているという理由から木桶での発酵にこだわり、乳酸菌などの微生物の働きも相まって、白州でしか作れないオリジナルの風味を作り出しています。
また、蒸留工程においては様々な形状、大きさの蒸留窯を使い分け、さらに熟成工程においても様々な樽を使い分けています。仕込みに始まり発酵、蒸留、熟成という全ての過程で様々な原酒の作り分けがされているのです。
白州12年の定価と価格推移を解説!
白州12年の価格は、多くのウイスキーファンにとって気になるポイントです。では実際に、白州12年の定価から最新の価格推移までを解説し、その背景にある要因や市場の動向について考察してみましょう。
白州12年の定価と価格推移について
「白州12年」は、近年のウイスキーブームの影響を受けて高騰が止まらず、現在では定価での入手が難しい状況となっています。白州12年が発売されたのは1994年のことで、当時の定価は6,000円前後と、比較的リーズナブルな価格設定でした。その後10年以上、この価格帯が維持されていました。
しかし2013年頃から、ネット上での取引価格が次第に上がり始め、定価を上回る価格が付けられるようになりました。
この価格高騰の背景には、NHKの人気ドラマ「マッサン」が放映されたことにより、日本ウイスキーの人気が高まったことなどに影響を受けたと考えられています。
2015年を過ぎる頃には、1万円を超える価格で取引されるようになり、プレミアムウイスキーとしての扱いを受け始めました。
さらに2018年に「白州12年」の生産が一時休止されることが発表されると、価格は急激に高騰しました。オークションサイトでは5万円近い値がつけられた事例もあり、欲しくてもなかなか手に入らないブランドとなってしまいました。
その後、生産が再開されたものの、市場の需要の高さから価格は下がらず、現在も定価を上回る2万5000円前後の価格で取引されています。そして2024年4月、サントリーは白州12年の定価を10,000円から15,000円に値上げしました。
このように、かつてはリーズナブルな価格帯の銘柄であった白州12年ですが、ウイスキーブームによる需要の高まりから高騰が進み、今では定価すら高止まりしている状況です。手に入れるのが一層困難になった、人気シングルモルトウイスキーの1本となっています。
白州12年のアマゾン価格は定価の倍以上
「白州12年」を手に入れたいと思ったら、まずはインターネットで検索をして、在庫の有無や価格の調査をするというのが一般的な方法でしょう。けれども、品薄の状態が続き価格が高騰していることを考えると、インターネットを使って、定価で「白州12年」を入手するのは難しいと思った方がいいでしょう。
ここでアマゾンを例に挙げてみますと、2024年4月現在、価格は¥32,400~¥42,800と幅がありますが、定価の2倍から4倍近い値がつけられている状況です。
他の主要なショッピングサイトでも同様に、定価をかなり上回る高額な価格で販売されているのが実情です。
まれに、定価近い値段で出品されている場合もありますが、すぐに完売してしまうため常に在庫切れの状態が続いています。こういった状況を見ても、インターネットで「白州12年」を購入するのはあまりお勧めできる方法ではなさそうです。
※参考①: Amazon.co.jp:サントリー シングルモルトスコッチ 白州 12年 700ml
※参考②: Amazon.co.jp:サントリー シングルモルトウイスキー 白州12年 カートン付き
白州12年の定価購入は抽選販売がおすすめ
価格高騰が続く「白州12年」ですが、定価での購入についても可能性はあります。SNSなどで情報を探してみると、実際に定価で手に入れた人の報告を目にすることができるでしょう。
店頭での通常販売は、在庫そのものが乏しいため難しいでしょうが、酒販店や量販店で定期的に行われている抽選販売に当選すれば、「白州12年」を定価で購入できるチャンスはあります。
イオンやビッグカメラなどの大手量販店の酒類売り場でも、このような抽選販売が実施されていることが多いようです。
競争率は非常に高いと思われますが、抽選や予約に絶え間なく応募し続ければ、いつかは当選する可能性も残されています。希少価値の高い銘柄だけに、地道な努力が問われるのかもしれません。
白州12年の休売の噂と再発売の見込みについて
「白州12年」の品薄状態は続いていますが、その理由には過去に休売期間があったことも起因しています。過去の休売と再発売の流れと、それによる現在の流通状況について、さらには今後の予想についてもみてみましょう。
休売について
ウィスキー好きに人気の高い「白州12年」は、実は2018年より一時的に休売状態となっていました。この背景として、急激にジャパニーズウイスキーの人気が高まったことによる原酒不足があげられるでしょう。
白州12年が誕生した1994年当時、日本のウイスキーは世界的なブランドのウイスキーに比較すると、まだ地位が低い状態でした。
しかし2000年代に入ると、サントリーの「山崎」などのシングルモルトが徐々に高い評価を得るようになり、ジャパニーズウイスキーの評判が世界中に広まっていきました。
白州12年もその恩恵を受け、国内外から高い評価を集めるようになり、需要が一気に高まっていったのです。
さらにここ数年では、転売目的やコレクション目的、投資目的のためにジャパニーズウイスキーを購入する例も増加しています。
そのため、生産が需要に追いつかない品薄な状況が常態化し、とりわけ白州ブランドは欠品が続く事態となってしまいました。
あまりにも需要の高まりが激しかったため、最終的に「白州12年」は2018年6月をもって一時休売を余儀なくされることとなったのです。
再発売の見込みについて
しばらくの間休売状態が続いていた「白州12年」ですが、2021年3月末より再発売がスタートしています。数量が限定的ではあるものの、将来にわたり供給できる目処が立ったため再発売を決定したということです。
この待望の再発売のニュースは、ウイスキー好きを喜ばせたに違いありません。
数が限られているため、"好きなときにすきなだけ買える"というわけではありませんが、「白州12年」を購入できるチャンスを、また掴むことができる、という知らせは非常にうれしいことです。
数年前には、「もう買えないかも。」と悲しんでいた方も、今なら購入チャンスがあるかもしれません。ただし、限られた数量ですので、見つけ次第すぐに手に入れることをおすすめします。
白州12年の受賞歴を紹介!
「白州12年」は、その品質の高さにおいて世界的な評価を受けています。過去数年間にわたり、SWSCをはじめとする数々の著名な酒類コンペティションで金賞を受賞しています。SWSCとは、「サンフランシスコ・ワールド・スピリッツ・コンペティション」の略称で、世界中で最も影響力のある蒸留酒のコンペティションの一つであり、2000年に創設され、毎年米国・サンフランシスコで開催されています。
審査員にはレストランやバー、ホテルで、スピリッツ業界の専門家として従事する人、スピリッツメディアの記者、お酒のバイヤーなど蒸留酒業界で最高の鑑識眼を持つ人たちが揃っています。
このようなコンペティションで、白州12年が複数回にわたって最優秀金賞を獲得したことは、その品質の高さに世界的な評価が示されたものと言えます。
このウイスキーの柔らかな甘さを持つ味わいは、日本国内だけでなく海外でも高く評価され、幅広い層から支持を受けています。 主な受賞歴は下記の通りです。
受賞年 | 酒類コンペティション名 | 受賞タイトル |
2011年 | SWSC(サンフランシスコ・ワールド・スピリッツ・コンペティション) | 最優秀金賞受賞 |
2012年 | SWSC | 金賞受賞 |
2012年 | ISC(インターナショナル・スピリッツ・チャレンジ) | 金賞受賞 |
2013年 | SWSC | 最優秀金賞受賞 |
2014年 | SWSC | 金賞受賞 |
2016年 | SWSC | 最優秀金賞受賞 |
2021年 | ISC | 金賞受賞 |
2022年 | ISC | 金賞受賞 |
白州12年のおすすめの飲み方を紹介!
白州12年を手に入れたら、やはりその味を確かめてみたいですね。ウイスキーの飲み方は、ストレート、ロック、水割り、ソーダ割りとバラエティに富んでいますが、白州12年についてはおすすめの飲み方というのがあります。
「ストレート」で青りんごの甘みを楽しむ
白州12年は、ストレートで味わうのがおすすめです。43%というアルコール度数は高めですが、その上品な香りを味わえるのはストレートだからこそといえます。
ロックグラスにストレートで注ぐと、新鮮な青リンゴや洋ナシ、マスカットのフルーティーな香りが広がります。一口含むと、爽やかな柑橘類の酸味と甘みのバランスが絶妙です。
アルコール度数が高くても、しつこさは一切なく、スムーズな喉ごしが楽しめます。ぜひゆっくりと味わい、チェイサーと一緒に時間をかけて堪能してみてください。温度は冷やしすぎず、常温に近い方が、白州ならではの繊細な香りを引き立てます。
「トワイスアップ」で香りが華開く
これまで、ウイスキーはロックやハイボールなどの飲み方しか知らなかった人でも、トワイスアップなら新鮮な味わい体験ができます。これは、ウイスキーと同量の水を合わせて飲む方法です。バーテンダーやウイスキー評価の専門家も勧める飲み方であり、水で割ることで香りが一層開きます。
例えば白州の場合、フルーティーな梨のニュアンスと、森林を思わせるようなピート香が楽しめます。ウイスキーの奥深い香りを堪能したい時には、ぜひトワイスアップをおすすめします。
「ハイボール」は公式のおすすめ
サントリー公式サイトでも、「森林浴ハイボール」と紹介されるほどに、ハイボールはおすすめされている飲み方です。白州12年でハイボールを作ると、まるで森の中を歩いているかのような、爽やかな香りが広がります。炭酸の刺激的な味わいがあり、喉ごしもスムーズなので、食事の合間に楽しむのにぴったりです。
ハイボールの作り方のコツは、グラスと炭酸水をしっかり冷やすことです。白州1に対し炭酸水3~4の割合で作ると、バランスの取れた美味しさに仕上がります。仕上げにミントを添えるのも、アクセントになって良いでしょう。
まとめ
今回は、ウイスキーファンに絶大な人気を誇る、サントリーの「白州12年」について、その人気の理由と、価格や流通状況についてみてきました。様々な理由から、「白州12年」は気軽に手に入れることが難しくはなってきています。「白州12年」は、もし手に入れるチャンスを得られたら、ぜひじっくりと味わっていただきたい、こだわりのウィスキーです。