イチローズモルトとは?おすすめの種類10選や美味しい飲み方をご紹介
NHK朝の連続小説ドラマ「マッサン」という大きな影響があり、日本国内では最近ウイスキーブームが再燃しています。
さらに、今年はサントリーやニッカといった大手メーカーが、一部商品について終売を決定したということもあり、2015年は国内のウイスキー業界が何かと世間の注目を浴びた年となりました。
世界の5大ウイスキーとして数えられ、今や世界中にファンが存在するジャパニーズウイスキーですが、今まさに世界中から注目を集める日本の酒造会社があるのはご存知でしょうか?
会社の名前は「ベンチャーウイスキー」。埼玉県の秩父市にあるこの酒造メーカーから発売されるウイスキーは、常に完売状態が続き、予約だけでも生産分が売り切れになるほどの人気ぶりとなっています。
なぜ、ここまで注目されているのでしょうか?
今回は、酒造メーカー「ベンチャーウイスキー」と、同会社の主力ブランドである「イチローズ・モルト」についてご紹介します!
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イチローズモルトとは?
イチローズモルトは、埼玉県秩父市にあるベンチャーウイスキーが製造するジャパニーズウイスキーで、その特徴は徹底した樽と原料へのこだわりにあります。
一般的にはステンレス製の発酵槽が使われる中、イチローズモルトはジャパニーズ・オークとも呼ばれるミズナラで発酵を行い、これによりお香のような豊かな香りと、ミズナラに含まれる乳酸菌が生み出すフルーティーな味わいを実現しています。
また、熟成にもミズナラ樽や希少なワイン樽を使用しており、これがイチローズモルト特有の深い味わいを形成しています。
さらに、一部には地元の埼玉県産の大麦麦芽を使用しており、地域の素材を生かしたウイスキーづくりを徹底しています。
このようなこだわりが、イチローズモルトの豊かな風味と高い品質を支え、世界中のウイスキーファンから評価されています。
イチローズモルトの由来や歴史
イチローズモルトは、創業者の肥土伊知郎氏の名前に由来し、彼が祖父や父から受け継いだウイスキー作りの伝統を守るべく設立されました。祖父が始めた羽生蒸留所が閉鎖され、400樽の貴重な原酒が廃棄される危機に直面しましたが、肥土氏はその原酒を引き継ぎ、新ブランド「イチローズモルト」を立ち上げたのです。
イチローズモルトが世界から高評価される理由
「ベンチャーウイスキー」が造るブランド「イチローズ・モルト」どんな商品なのか?
イチローズ・モルト カードシリーズ「キング オブ ダイヤモンズ」 は、世界100カ国以上で愛読されているウイスキー専門誌『ウイスキーマガジン』のジャパニーズモルト特集で最高の「ゴールドアワード」に選ばれました。
さらに、世界最高のウイスキーを決めるWWA(ワールド・ウイスキー・アワード)では、2007年以降5年連続でカテゴリー別日本一という栄冠に輝き、その名は世界のウイスキー愛好家に知られています。
また、その希少性から全シリーズを集めたいというマニアも存在し、どうしても見つけられない商品のために、はるばるスウェーデンから秩父にある蒸留所まで訪ねてきた人もいるそうです。
これほどの人気になった理由は肥土伊知郎氏のこだわりにあるでしょう。
ミズナラ樽を活かした製造法は日本のウイスキーらしさをよく表現しており、ジャパニーズウイスキーが世界的に注目されているなかでも、一層別格の立ち位置にあります。
しかし、あくまでも小規模な蒸留所。
需要が供給を圧倒してしまいます。
特に過去にリリースされた銘柄などは当時のウイスキーの人気具合なども相まって希少価値がかなり高いです。今後も価値があがっていくでしょう。
【種類別】イチローズモルトのおすすめ10選!
高い人気を保持し続け、世界でも数々の賞を受賞しているイチローズモルトには、多くの種類があります。商品によって度数や味わい、生産本数の違いもあり、市場価値も大きく変わってきます。
ウイスキー好きであれば必ず一度は味わうべきイチローズモルトには、それぞれどのような特徴があるのかひとつずつご紹介します。
イチローズモルト|ホワイトラベル
イチローズモルトの定番であり、最も見かけることが多い商品です。定期的に入荷している酒屋や、提供している飲食店もあることから、比較的身近な存在と言えます。
アルコール度数は46%で、柑橘系の香りを感じられるまろやかな口当たりが特徴です。
モルト原酒とグレーン原酒をブレンドしており、やさしく飲みやすい仕上がりになっているこの商品は、イチローズモルトが初めての方にもおすすめです。
イチローズモルトのラインナップの中では比較的リーズナブルですが、ネット販売では高額になっている場合もあるため、購入時はよく調べることをおすすめします。
イチローズモルト|クラシカル エディション
2021年に新しく登場した商品で、ホワイトラベルよりもモルト原酒の比率が高く、リッチな味わいを楽しめます。
原酒には世界5大ウイスキーを使用し、それらがバランスよくブレンドされていることから、熟成による深みをより感じられる商品です。
フルーティーな甘味も印象的で、ホワイトラベルと同様、様々な飲み方との相性がいいです。
アルコール度数が48%と少し高めですが、しっかりとした味わいのため割り負けせずに楽しむことができます。
黒いラベルにゴールドの文字という見た目も、プレミアム感が演出されていますね。
イチローズモルト|リミテッド エディション
リミテッドエディションは、定価の値段でもわかる通り、より特別感を得られる商品です。アルコール度数は48%とやや高めで、青色のラベルが魅力的。
2008年から熟成させてきた秩父蒸溜所のモルト原酒をキーモルトとし、非常にバランスよくブレンドされています。
華やかな甘い香りと樽香が特徴で、焼き菓子のような香ばしい味わいが感じられるワンランク上のウイスキーといえます。
WWA(ワールド・ウイスキー・アワード)で世界最高賞を受賞したこともあり、実力とともに人気のある商品であるため、なかなか店頭で見かけることはできません。
イチローズモルト|ミズナラウッドリザーブ
現在は閉鎖されてしまった羽生蒸溜所のモルト原酒がベースとなっており、ピートの強いタイプをブレンド、その後ミズナラ樽で再熟成しています。
リーフシリーズと呼ばれる種類のひとつで、黄色の葉が目印です。
甘さが引き立ちますが、複雑な味わいとピート感が口の中に広がり、スパイシーさと飲みごたえを感じられる商品です。
アルコール度数は46%で口当たりもまろやかなため、個性的な味をストレートで楽しむのもおすすめです。
イチローズモルトの中でも特に希少で手に入れることが難しい商品ではありますが、探してでも飲む価値がある商品といえます。
イチローズモルト|ワインウッドリザーブ
ワインウッドリザーブの特徴は、赤ワインの熟成に使われていた樽をウイスキーの後熟成に使用して造られているピュアモルトであるということです。
アルコール度数は46%。
赤ワインを思わせるフルーティーさを味わうことができ、モルト100%の華やかさも感じられる商品です。
リーフシリーズと呼ばれる種類のひとつで、赤色の葉が目印です。
WWA(ワールドウイスキーアワード)での受賞もあり、品質の高さは世界に認められています。
なかなか手に入らない希少品ですが、飲みやすくイチローズモルトデビューにもおすすめですので、ぜひ探して味わってほしい商品です。
イチローズ・モルト ダブルディスティラリーズ
ダブルディスティラリーズとは2つの蒸留所という意味で、閉鎖してしまった羽生蒸留所のモルト原酒と秩父蒸留所のモルト原酒をブレンドしているピュアモルトウイスキーです。
アルコール度数は46%、リーフシリーズと呼ばれる種類のひとつで、緑色の葉が目印です。スパイシーさと甘さがバランスよく調合されており、それぞれの良さが詰まった一本です。
イチローズ・モルト 秩父ザ・ファースト
その名の通り、秩父蒸留所から最初にリリースされたシングルモルトウイスキーです。
アルコール度数は61%と高く、バーボン樽熟成のモルト原酒のみを使用、パンチが効いたリッチで深い味わいを感じることができます。
2013年に7400本のみ発売されたデビューボトルのため、希少価値が高く入手困難なウイスキーです。
イチローズ・モルト ザ・ファイナルビンテージ・オブ・羽生
今は閉鎖してしまった羽生蒸留所の最後の年に蒸溜された貴重な原酒から、2008年にボトリングされた商品です。
わずか400本程度しか生産されていない、アルコール度数60%のウイスキーです。
このシリーズは、2009年ボトル・10年シングルカスクス・10年フォーザテイスター・15年と、それぞれアルコール度数も異なり、どれも生産本数が少ない商品です。
イチローズ・モルト 23年カスクストレングス
今は無き羽生蒸溜所の原酒をホグスヘッド樽・バーボン樽・シェリー樽で再熟成し、23年以上熟成させたものを選びブレンドして造られたのが、23年カスクストレングスです。
アルコール度数は58%、それぞれの樽の個性が生かされたバランスで、フルーティーさや複雑な甘味が口の中で広がり続ける味わい深さを楽しめます。
イチローズ・モルト カードジョーカー
2005年からリリースされていた、ウイスキーの多様性をトランプに例えて発売した54種類のカードシリーズ最後の54番目に当たります。
6つのヴィンテージと7つの異なる樽をブレンドして仕上げられているカードジョーカーのアルコール度数は57%で、カードシリーズの中でも一番人気がある商品と言われています。
イチローズモルトの選び方は?
イチローズモルトは、定番商品からプレミア価格になる商品まで種類が非常に多く、好みの一本を選ぶのが難しいですよね。ここからは、お気に入りを見つけるための選び方をご紹介しますので、ぜひ参考にしてみて下さい。
原料の違いで選ぶ
イチローズモルトを含むウイスキーは、原料の違いでシングルモルト・グレーン・ブレンデッドに分けられます。大麦麦芽を主原料とするシングルモルトは風味や香りが強く、1つの蒸留所内の原酒を使用しているため、秩父蒸溜所ならではの個性を楽しむことができます。
グレーンウイスキーは原料にトウモロコシや小麦を使用しており、連続蒸溜によるクリアで飲みやすい、なめらかな口当たりが特徴です。
モルトとグレーンをブレンドしたものがブレンデッドウイスキーです。
異なる特徴をバランスよく調合しているため、初心者にもおすすめです。
好みの味わいで選ぶ
まずはイチローズモルトの味わいを知りたい! という方には、定番ボトルとも言われる”ホワイトラベル”がおすすめです。モルトとグレーンをブレンドしたブレンデッドウイスキーで、飲みやすく様々な飲み方で楽しめる一本です。
個性的な独特の香りを楽しみたい方は、”ミズナラウッドリザーブ”はいかがでしょうか。
スモーキーな香りとスパイシーさも感じられる奥深い味わいです。
赤ワイン樽を使用している”ワインウッドリザーブ”は、フルーティーで華やかなウイスキーが好きな方にぴったりの商品です。
フレッシュな果実味で、ワインのニュアンスも感じ取れます。
飲みごたえのあるスパイシーさを求める方には、”ダブルディスティラリーズ”をおすすめします。
甘みの中にしっかりスパイシーさを感じることができる、絶妙なバランスをお楽しみください。
ワンランク上の味わいを楽しみたいなら、”リミテッドエディション”を選んでみて下さい。
まろやかな口当たりで、香りと味わいの余韻が長く、特別感を得られます。繊細な味わいの違いをぜひご自身で感じてみて下さい。
ウイスキーの熟成樽で選ぶ
繊細な風味の違いを味わいたい方は、熟成樽の種類で選んでみてはいかがでしょうか。イチローズモルトでは、一般的なバーボン樽やシェリー樽以外にも、ミズナラ樽や赤ワイン樽など自社製造の樽を使用しています。
落葉広葉樹ミズナラを素材とした樽は、白檀(びゃくだん)などの独特な香りが特徴で、優しく芳醇な風味を感じることができます。
赤ワイン樽は、ブドウなどの果実味を思わせるフルーティな味わいを楽しむことができ、ワイン樽特有の色合いも印象的です。
こだわりの樽の違いによる幅広い味わいを楽しんで下さいね。
価格で選ぶ
イチローズモルトのラインナップは豊富で、価格帯も定価別にみると4,000円台から15,000円程度と幅広い中から選ぶことができます。ですが、その人気の高さと元々の販売数が少ないことから定価で購入することが難しい状況が続いています。
ただ、一部百貨店や酒類販売店の中では定価での抽選販売を行っている店舗もあるので、普段からマメに情報をチェックしておきましょう。
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イチローズモルトの美味しい飲み方は?
イチローズモルトは、その個性豊かな風味と繊細なバランスが魅力のウイスキーです。さらにその味わいを存分に楽しむためには、自分に合った飲み方を見つけることが大切です。
定番のストレートや、爽やかさが際立つハイボール、そして風味を引き立てるトワイスアップなど、さまざまな飲み方で楽しむことができます。
ここでは、その3つのおすすめの飲み方を紹介します。
1.ストレート
イチローズモルトの本来の味わいを感じるなら、まずはストレートで味わってみましょう。グラスに注いだウイスキーを一口含むと、フルーティーさやスパイス、甘さが層をなして広がっていくのを感じます。
室温に戻すことで、より複雑なアロマが引き立ち、鼻に抜ける香りの深さも増します。
余韻までじっくり楽しむことで、イチローズモルトが持つ多彩な風味が一層鮮明になります。
氷を加えないことで、そのままの味わいを存分に堪能でき、ウイスキー本来の個性をダイレクトに感じることができるため、ウイスキー愛好家に特におすすめの飲み方です。
個性が引き立つリーフシリーズもストレートで味わうといいでしょう。
2.ハイボール
爽やかに楽しみたいときは、ハイボールがおすすめです。イチローズモルトの複雑な香りと味わいが、炭酸水の軽やかさと絶妙に調和し、リフレッシュ感を味わうことができます。
作り方は簡単で、ウイスキーと炭酸水を氷の入ったグラスに注ぐだけですが、ポイントは炭酸水を加えすぎないこと。
ウイスキー本来の風味を引き立てるために、ウイスキーと炭酸水のバランスをとることが重要です。
お食事との相性も抜群で、特に揚げ物や塩味の効いたパンチのあるおつまみと合わせることで、イチローズモルトの新たな一面を楽しむことができるでしょう。
特にホワイトラベルはハイボールとの相性がいいのでおすすめです。
3.トワイスアップ
トワイスアップは、ウイスキーを水と1:1の割合で割る飲み方で、イチローズモルトの隠れたニュアンスを発見するのに最適です。水を加えることでアルコールの刺激が和らぎ、ウイスキーの持つ繊細な香りやフレーバーが一層引き立ちます。
口当たりがまろやかになるため、ウイスキー初心者でも飲みやすい一方で、通の方にはその風味の変化が楽しめる奥深い飲み方として人気があります。
秩父ザ・ピーテッドなど香りの強いシリーズは特におすすめです。
水は常温のものを使うのが理想で、冷やしすぎると香りが閉じてしまうため注意が必要です。
特に夕食後や、ゆったりとした時間を楽しみたい時にぴったりの飲み方です。
イチローズモルトに合うおすすめのおつまみ・フードペアリング
イチローズモルトの複雑で個性的な風味をさらに引き立てるためには、相性の良いおつまみを合わせることがポイントです。ブレンデッドタイプのまろやかさや、ピーテッドタイプのスモーキーさ、さらにはハイボールの爽やかさにマッチするフードを選ぶことで、より深い味わいを楽しむことができます。
ここでは、それぞれに合うおすすめのフードペアリングを紹介します。
1.ストレート、トワイスアップに合うおつまみ(ブレンデッドタイプ)
ブレンデッドタイプのイチローズモルトには、スイートチョコやナッツ、ドライフルーツが最適です。ウイスキーのまろやかな甘さやフルーティーな香りが、チョコやナッツのコク、ドライフルーツの自然な甘さと調和し、口の中で絶妙なハーモニーを生み出します。
特にトワイスアップにすることで、これらのフードとの相性が一層引き立ちます。
2.ストレート、トワイスアップに合うおつまみ(ピーテッドタイプ)
ピーテッドタイプのスモーキーなイチローズモルトには、スモークドチーズやスモークドサーモン、いぶりがっこがぴったりです。ウイスキーのスモーキーさが、これらの燻製フードと共鳴し、より深い風味の世界へと誘います。
特にいぶりがっこの塩気が、ウイスキーのスモーキーさを一層引き立て、忘れられない味わいを楽しめるでしょう。
3.ハイボールに合うおつまみ
爽快なハイボールには、揚げ物や餃子、塩味の効いたこってりとした料理がおすすめです。炭酸の軽やかさが、揚げ物の油っぽさを中和し、餃子や塩味の強いおつまみと組み合わせることで、口の中がリフレッシュされます。
特にこってりとした味わいのフードとの相性は抜群で、ハイボールの爽やかさが引き立ちます。
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ジャパニーズウイスキーの中でも高い人気を保持し続けているイチローズモルトは、種類も豊富で、生産本数が少ないことから希少価値が高い商品も数多く存在します。
まだ歴史は浅いながらも、イチローズモルトほとんどの商品が高価買取の対象になるといえます。
商品によっては空瓶でも、付属品の有無でも査定金額が変動しますので、お手元にある場合は必ずお持ちくださいね。
どんな内容でも安心してご相談下さい。
まとめ
今回は、国内産ウイスキーとして人気の高いイチローズモルトについて詳しくご紹介しました。豊富な商品ラインナップが揃っているため、自分の好みに合ったイチローズモルトを見つけることができます。
希少価値が高いため、定価での購入は難しいですが、抽選販売などの機会を活用すれば、手に入れるチャンスが広がります。
また、もし現在イチローズモルトをお持ちで、飲む予定がない場合は、高値で売却することも可能です。
イチローズモルト以外にも、棚の中に眠っているウイスキーなどがあれば、ぜひ一度見積もりを依頼してみてください。