イチローズモルトを定価で買う方法は？種類ごとの価格や高額な理由を解説

数ある国産ウイスキーの中でも、特に希少価値が高い銘柄として知られているのがイチローズモルトです。人気が高い上に生産数も限られているため、定価で手に入れるのが難しいウイスキーとされています。同じイチローズモルトでも複数の種類があり、それぞれ特徴が異なるので、ポイントを押さえて選ぶことが大切です。

本記事では、イチローズモルトの基礎知識や定価、主な種類、選び方のポイントについて分かりやすく解説します。

イチローズモルトの定価は？種類別に比較！

イチローズモルトは生産数が限られているため、商品によってはプレミアが付き、定価より高く販売されているものがあります。

以下では主なイチローズモルトの市場価格の目安をまとめました。

イチローズモルトラインナップ	定価（税込）	市場価格	タイプ	アルコール度数
イチローズモルト＆グレーン　ワールドブレンデッドホワイトラベル	4,235円	5,400円～6,800円	ブレンデッド	46%
イチローズモルト　ワインウッドリザーブ	8,000円	12,000円～20,000円	ブレンデッド	46%
イチローズモルト　ミズナラウッドリザーブ	8,000円	12,000円～25,000円	ブレンデッド	46%
イチローズモルト　ダブルディスティラリーズ	8,000円	12,000円～25,000円	ブレンデッド	46.5%
イチローズモルト＆グレーン　リミテッドエディションワールドブレンデッドウイスキー	10,000円	13,000円～18,000円	ブレンデッド	43%
イチローズモルト＆グレーン　クラシカルエディション	7,700円	8,000円～18,000円	ブレンデッド	48%
イチローズモルト　秩父ザ・ピーテッド　2022	14,850円	50,000円～60,000円	シングルモルト	55.5%

程度の差はありますが、ほとんどの銘柄が定価を上回る価格で市場に流通されている状況です。

また、特別仕様のものはよりプレミア価格が付くものもあります。

例えばイチローズモルト ダブルディスティラリーズには、秩父蒸溜所と信州マルス蒸溜所の原酒交換によって造られたイチローズモルト ダブルディスティラリーズ秩父×駒ヶ岳2021があり、こちらは限定品として製造されたため希少価値が高く、市場では10万円を超える高値が付いているものもあります。

イチローズモルトとは？

イチローズモルトとは、埼玉県秩父市にある秩父蒸溜所で醸造されている国産ウイスキーです。

創業者は、江戸時代初期に秩父市内で酒造りを始めた羽生蒸溜所創始者の孫、肥土伊知郎氏。

イチローズモルトは彼の名を冠したウイスキーですが、その前身は羽生蒸溜所で造られたお酒です。

同蒸溜所の経営悪化により生産停止に追い込まれた際、肥土氏が樽を引き取り、独自の工夫をこらして販売を開始しました。

小高い丘の上にある秩父蒸溜所は、夏は高温多湿、冬は極寒という厳しい場所にあります。しかし、その苛酷な環境こそウイスキー醸成の大きな秘密で、短い熟成期間ながらバランスの良いウイスキーに仕上がるのは秩父蒸溜所の環境が関係しています。

また、発酵槽にミズナラを使用しているのも秩父蒸溜所の特徴です。木材の乳酸菌の働きにより、ウォッシュ（甘い麦汁にイーストを加えて造ったもろみ）の風味をより豊かなものにしています。

イチローズモルトは使用した原料や樽によって複数の種類に分かれており、それぞれ特徴や味わいが異なります。

ワインのようなフルーティな風味を味わえるものもあれば、独特なスパイシーさを堪能できるものもあるなど、ラインナップは豊富です。

どのイチローズモルトが自分に合うかは、好みやウイスキーへのニーズによって異なるので、後述する選び方のポイントをしっかり押さえておきましょう。

イチローズモルトの品質は市場でも高く評価されており、これまで東京ウイスキー＆スピリッツコンペティション（TWSC）でも数々の賞を獲得してきました。

直近のTWSC2023では、イチローズモルト ダブルディスティラリーズと、イチローズ モルト&グレーン ブレンデッドジャパニーズウイスキー リミテッドエディション 2023が、共に最高金賞を受賞しています。（※）

※参考： TOKYO WHISKY ＆ SPIRITS COMPETITION.「TWSC2023 ＜洋酒部門＞」

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▼イチローズモルトとは？定価で買う方法やおすすめの種類を徹底解説！

イチローズモルトは醸造法により２つに区分

イチローズモルトの種類は醸造方法によって大きく2つに区分され、さらにそこから複数の種類に分類されます。

ここではイチローズモルトの2つの種類についてご紹介します。

ブレンデッドウイスキー

ブレンデッドウイスキーとは海外の原酒をブレンドして造られるウイスキーです。

数種類のモルト原酒を厳選し、秩父蒸溜所で樽詰めや熟成などの工程を行ってオリジナルの原酒を醸造、ブレンドします。

シングルモルトに比べると安価で、比較的入手しやすいところが特徴です。

味わいもまろやかで飲みやすいことから、イチローズモルトを初めて飲む方に適したウイスキーとされています。

シングルモルトウイスキー

シングルモルトウイスキーは秩父蒸溜所など1つの蒸溜所の原酒だけで造られたウイスキーです。

秩父蒸溜所では、バーボン樽やシェリー樽、ミズナラの新樽などさまざまな樽が貯蔵されており、それぞれの原酒に個性があります。

多種多彩なモルトウイスキーをブレンドすることで、秩父蒸溜所のオリジナリティが発揮され、イチローズモルトならではの風味や香りを堪能できます。

イチローズモルトの個性的な味わいを楽しみたい方におすすめですが、ブレンデッドウイスキーに比べると希少性が高く、定価で購入するのは困難です。

銘柄によっては定価の数倍の値段が付けられているものもあるため、予算や好みに合わせて検討するのがポイントです。

イチローズモルトの市場価格が高額な理由は？

埼玉県の小さな蒸留所「秩父蒸留所」で生まれたイチローズモルトが、なぜここまで人気が高く、市場流通価格も高額なのか、その理由を見てみましょう。

この理由を知ると、現状の価格高騰にも納得していただけるでしょう。

1.ウイスキーの品質が高い

イチローズモルトの市場価格が高額な理由の一つには、もちろんそのウイスキーの品質が高いことがあります。

その味わいを作っている重要な材料がミズナラ。イチローズモルトの最大の特徴は、世界で唯一ミズナラ材の発酵槽を使用している点です。

通常、ミズナラは熟成樽に使われますが、秩父蒸留所は発酵槽にも採用。これにより、香木のような豊かな香りと、ミズナラ特有の乳酸菌によるフルーティな味わいが生まれます。

徹底した「味と香り」の追求が、イチローズモルト独自の風味を生み出しているのです。

2.実績や口コミで知名度が上昇

イチローズモルトが初めに販売されたのは2005年ですが、2006年には既に『ウイスキーマガジン』でジャパニーズウイスキー部門のゴールドメダルを受賞しています。

その後もワールド・ウイスキー・アワードにおいてはジャパニーズ部門の世界最優秀賞を2007年から7年連続で受賞しています。

またシリーズ物で販売されたウイスキー「カードシリーズ」は、オークションサイトで1億円近い値段が付けられたこともあるほど熱狂的なファンを持っています。

3.生産数が限定されている

3つ目は、生産数が限定されており、希少性が高いことです。

イチローズモルトは毎年の生産数が限られているため、定価で入手するのは難しい銘柄とされています。

特にトランプカードを模したボトルが特徴的な計54本のカードシリーズは、世界に4セットしか存在しないことから、過去のオークションでは約1億円の高値で取引されています。こうしたプレミア性も世界から注目を集める要因の一つです。

イチローズモルトを定価で買う方法

イチローズモルトは、その卓越した品質と限定的な生産量により、ウイスキー愛好家の間で高い人気を誇っています。

しかし、もともとの販売数が少ないので、市場では常に品薄の状態が続いています。

こういった状況があるため、イチローズモルトを一般的な店舗において定価で購入することは非常に難しくなっているのが現状です。

ただ、一部の百貨店や酒類販売店などでは、数量限定で定価による抽選販売が行われることがあります。

これらの機会は稀少ですが、運が良ければ定価でイチローズモルトを手に入れるチャンスとなります。

さらに、珍しい販売方法として、埼玉の浦和競馬場や秩父ウイスキー祭りなどのイベントでの抽選販売の実績もあります。

こういった特別なイベントは、普段からの情報チェックが重要です。

イチローズモルトを抽選販売で購入するまでの流れ

イチローズモルトを抽選販売で購入するには、しっかりとした準備とスケジューリングが大切です。

ここでは、イチローズモルトを抽選販売で購入するための流れについてご紹介します。

１．抽選販売を実施しているショップを探す
まずは、イチローズモルトの抽選販売を行っている店舗やオンラインショップを見つけることが重要です。

インターネットでの定期的な情報検索は当然ですが、地元の酒屋などで情報を入手するというのも一つです。

２．申し込みに必要な準備をする
多くのショップでは、会員カードやアプリ会員登録が抽選参加の必須条件となっています。

希望するショップの会員になっておくことで、抽選のチャンスを逃さないようにしましょう。

３．抽選に申し込む
オンラインまたは店頭で抽選に申し込みます。

基本的には名前、住所、連絡先などの情報を提供するだけです。

特に、確実に連絡の取れるメールアドレスを用意することが重要です。

４．当選発表を待つ
抽選結果が出るまで待ちます。

当選した場合にどのような連絡手段で通知がくるかも事前に確認しておきましょう。

当選時の購入手続き
当選しても自動的に購入が完了するわけではありません。

当選連絡に記載された指示に従い、指定された期限内に購入手続きを行う必要があります。

抽選販売で購入する際の注意点

抽選販売で購入するに当たってはいくつかの注意点があります。

まず、抽選販売は文字通り「抽選」であり、必ず当選する保証はありません。

人気の高いイチローズモルトでは、競争率が非常に高くなることが予想されます。確実にボトルを手に入れたい方は、注意が必要でしょう。

また多くの場合、抽選申し込みは1人1点までに制限されています。

さらに、複数の種類が販売される場合でも、その中から1本しか選べないことがあります。

そのため、事前に自分が最も欲しいボトルを慎重に検討しておくことが重要です。

また、抽選申し込みや当選後の購入手続きには厳密な期限が設けられています。

日付だけでなく、時間まで指定されているケースもあります。これらの期限を逃すと、せっかくの機会を失うことになるので、細心の注意を払いましょう。

抽選に参加する際は、これらの制限や条件をよく確認し、慎重に行動することが大切です。

同時に、複数の抽選販売に参加することで入手の可能性を高めることもできるでしょう。

希少価値の高いイチローズモルトは買取がおすすめ

今回は希少価値の高いイチローズモルトについて詳しくご紹介しました。

ウイスキーが好きな人にはぜひ一度味わっていただきたいブランドの一つですが、実際に入手するのはそう簡単ではなさそうです。

ただ、もし運よく手に入ったけど自分では飲まない、もしくはイチローズモルトについてよく知らなかったけど実は持っていたというような未開封のボトルがあれば、買取会社に買い取ってもらうという方法をお勧めします。

ファイブニーズでは店舗買取はもちろん、お時間のない方には電話やラインでの簡単査定も行っています。

査定額にご満足いただければ、出張買取、店舗買取、宅配買取の中からご自身のご都合に合わせて選んでいただけます。

また、最短即日現金化も可能ですので、お急ぎの方にも安心です。

さらに独自の販売ルートを持つファイブニーズの買取価格には多くのお客様のご満足を頂いております。

イチローズモルトは国産ウイスキーを代表する銘酒

イチローズモルトは、作り手のこだわりが詰まったウイスキーで、その味わいとこだわりにより、誕生からわずかの期間で既に国産ウイスキーを代表する銘酒となっています。

その人気は国内のみならず世界中に多くのファンを持つほどで、今後もその人気は高まっていくばかりでしょう。

限られた原酒をもとに作られるイチローズモルトは販売される本数も少なく、市場に出回るのは定価の数倍という価格が一般的です。

定価で買えるチャンスはゼロではありませんが、そのブランド価値の高さから難易度が高いのが現状です。