「フロム・ザ・バレル」は定価購入できる?現在までの価格推移も詳しく紹介!
販売当初は、価格も庶民向けでコストパフォーマンスが高い商品としてすぐに人気が出たようです。今回は、この「フロム・ザ・バレル」について詳しくご紹介しましょう。
「フロム・ザ・バレル」ならではの、そのだわりの製造方法やボトルデザイン、また複雑な味わいについて考察していきましょう。さらに、人気の秘密や定価に対しての市場流通価格の推移についても見てみることで、現在の入手の難易度も分かってくるでしょう。
「フロム・ザ・バレル」とは?概要と定価、価格推移を解説!
「フロム・ザ・バレル」をよく知ることで、現在の人気度の高さを理解できるでしょう。こだわりの製造方法や味わいについてみてみましょう。美味しすぎる!アサヒのニッカ「フロム・ザ・バレル」
「フロム・ザ・バレル」はニッカウヰスキー株式会社が製造している、ウイスキー愛好家の間で熱い視線を集めているウイスキーです。このウイスキーが際立つのは、その卓越した品質と、製造過程における独自の熟成方法にあります。「フロム・ザ・バレル」は、ブレンデッドウイスキーに分類されます。モルト原酒とグレーン原酒を絶妙にブレンドし、深みのある味わいを実現しています。
しかしながら、他のブレンデッドウイスキーとの決定的な違いは、ブレンド後にマリッジと呼ばれる、再度の熟成プロセスを経ることです。マリッジとは、ブレンド済みのウイスキーを新たな樽に移して、数ヶ月間熟成させる工程のことです。
この過程で異なる原酒が深く溶け合い、調和のとれた味わいに仕上がるのです。さらにこの時、ほとんど水を加えることなく、樽からそのまま瓶詰めされることから、51%という高いアルコール度数が維持されています。
その味わいは、しっかりとしたボディと複雑で上品なアロマが特徴です。バニラやオークの香りに加え、ほのかな甘みとスパイシーさも感じられます。日本だけでなく世界からも注目されるにふさわしい、絶妙なブレンドと言えるでしょう。
注目すべきはその製造過程においても、ニッカウヰスキーの酒造りへのこだわりが貫かれている点です。原酒には、余市や宮城峡の蒸留所で造られたモルト原酒が使用されており、ジャパニーズウイスキーの伝統が息づいています。
その卓越した品質は、国内外の権威あるコンテストでも高く評価されています。2015年の「インターナショナル・スピリッツ・チャレンジ」では、出品カテゴリーでの最優秀賞を受賞、「ワールド・ウイスキー・アワード」でも5年連続の受賞歴を誇ります。
このように「フロム・ザ・バレル」は、その味わいと製造過程の双方においてユニークで魅力に富んだウイスキーです。ウイスキー愛好家のみならず、ウイスキー初心者にもおすすめの一本と言えるでしょう。
容量ごとの定価はいくら?昔と今の価格推移
「フロム・ザ・バレル」の2024年4月現在の定価は、販売元であるアサヒビール株式会社のウェブサイトには、容量500mlで3,200円(税別)と記載があります。2015年より以前は、1,900円(税別)だったことを考えると、物価の上昇や世界情勢の影響により、1.6倍ほど価格は上がっています。
ウェブサイトで、市場取引平均価格の価格推移を見てみると、2023年4月で約4,300円でしたが、2024年4月においては約6,300円と記載されています。公式の価格から考えると、市場ではほぼ倍近い価格で取引されていることがわかりますね。
この市場価格の高騰には、「フロム・ザ・バレル」の希少性と人気の高さが大きく影響しています。生産量が限られているうえ、2022年にニッカウヰスキーがアサヒビールに吸収合併されたことで、今後の入手が不透明になったためです。
ファンの間では「最後の逸品」と呼ばれ、コレクター需要が高まったためでしょう。実際に2023年頃から、オークションサイトなどで「フロム・ザ・バレル」の高値取引が相次ぎました。中には定価の3倍を超える10,000円台の落札事例も見られます。
希少品という位置づけだけでなく、味わいの良さから投資対象としても注目を集めていることもあり「フロム・ザ・バレル」の需給ひっ迫は続いており、当面は高値取引が続きそうです。
このように、「フロム・ザ・バレル」の価格は、公式価格とはかけ離れた動きを見せています。今後の値動きにも注目が集まることでしょう。
「フロム・ザ・バレル」が価格高騰している理由
価格が高騰している「フロム・ザ・バレル」ですが、その背景には、ジャパニーズウイスキーの人気の高まりと、供給不足があります。2010年代前半から、世界的にジャパニーズウイスキーブームが到来し、国内外から需要が急増しました。しかし、ウイスキー業界は原酒の確保が追い付かず、品薄状態に陥りました。有名銘柄のシングルモルトは、高騰が避けられない状況となり、ウイスキー愛好家たちは新たな選択肢を求めるようになります。
そこで注目を集めたのが「フロム・ザ・バレル」でした。卓越した品質と手頃な価格から、高級ウィスキーに代わるウイスキーとして人気を博しました。しかし、ニッカウヰスキーの原酒不足は深刻化する一方だったため、「フロム・ザ・バレル」への需要増加に、供給が追い付かなくなってしまったのです。
次第に入手が困難になり、プレミア価格での取引が常態化していきました。
販売終了はウソ?ほんと?
2020年頃から一時期、「フロム・ザ・バレル」の終売や販売中止という噂が流れました。その当時は、その他の多くの国産ウイスキーのブランドが生産終了となった時期であり、「フロム・ザ・バレル」も同様のことが起こるのではないかと、危惧されたためです。
しかし実際のところ、「フロム・ザ・バレル」の販売は継続されています。現在も定期的に出荷がなされており、完全に生産が止まったわけではありません。供給量が限られているため、店頭に並ぶ機会は少なくなっています。
「フロム・ザ・バレル」を定価で購入する方法とは?
これだけ人気が高く、価格もプレミア化が進む「フロム・ザ・バレル」を定価で買うことはできるのでしょうか。その可能性について解説していきますので、自分が着手できそうなところから始めてみてください。
量販店で価格をチェック
やまや、ドン・キホーテなどのディスカウントストアや、一部の家電量販店で酒類を販売しているところなどの、在庫と価格をチェックしてみましょう。量販店がおすすめな理由は、メーカー希望小売価格での販売が一般的だからです。人気商品のため在庫がすぐになくなってしまうケースも多く、時期を見計らう必要があります。
また、量販店による価格差にも注意が必要です。人気商品はディスカウントストアよりも、総合スーパーやホームセンター、家電量販店のほうが、比較的落ち着いた価格設定をする傾向にあります。都心の一部高級スーパーは、価格が高めに設定されていることもあるでしょう。
近くの酒屋と懇意になり入荷したら教えてもらう
自宅近くに酒屋さんがある場合は、仲良くなって入荷したら連絡をもらうお願いをすることもできるかもしれません。地域密着型の酒屋では、顔なじみの常連客への配慮から、人気商品を定価で販売することが多いからです。まずは、酒屋さんを何度か訪れ、会話を重ねながら顔なじみになることが重要です。趣味のウイスキー談義に花を咲かせながら、店主やスタッフとの信頼関係を築いていきましょう。
折りを見て「「フロム・ザ・バレル」が入荷したら教えてほしい」とお願いすれば、きっと快く対応してくれるはずです。
さらに一歩進んで、入荷時に確実に購入できるよう「予約」を依頼するのも有効な手段です。店主との信頼関係が厚ければ、定価での予約販売にも応じてくれるでしょう。
インターネットで検索する
インターネット上では、ほとんど定価で買えるチャンスはないと思ってもいいのですが、インターネットのいいところは、自宅に居ながらにして探すことができる点です。万が一定価で買える店が見つかれば、こんなラッキーなことはありませんね。まずは、ECサイトや量販店のネットショップで検索してみましょう。
メーカー直営のオンラインショップも、定価販売の可能性があります。ただし人気が高いため、すぐに完売してしまうのが難点です。入荷情報に常に注目することがカギとなります。諦めずに粘り強く検索を続けることが、何より大切だといえるでしょう。
まとめ
今回は、ニッカウヰスキーが製造する「フロム・ザ・バレル」について、様々な情報をご紹介しました。「フロム・ザ・バレル」は、こだわりの製造方法やおしゃれにデザインされたボトル、深く複雑ながらも、親しみやすい味わいが魅力のウィスキーです。
ただ価格も上昇の一途をたどり、供給が需要に追い付いていない状況が続けば、価格のプレミア化に拍車がかかりかねません。消費者としては、製造が増えるように願うばかりですね。